10-11 UEFAチャンピオンズリーグ R-16 1st leg

2011.2.23 ジュゼッペ メアッツァ
0
0-0
1
0-1
 
得点
マリオゴメス(90分)
メンバー
1 ジュリオ セーザル
GK
35 クラフト
   
13 マイコン
6 ルシオ
15 ラノッキア
  (73分 14 ハルジャ)
26 キヴ
DF
21 ラーム(C)
44 ティモシュク
28 バドシュトゥバー
23 プラニッチ
  (38分 2 ブレーノ)
 
 
8 チアゴ モッタ
4 J.サネッティ(C)
19 カンビアッソ
5 スタンコビッチ
10 スナイデル
MF
30 ルイス グスタボ
31 シュヴァインシュタイガー
10 ロッベン
25 ミュラー
7 リベリー
 
 
9 エトー
FW
33 マリオ ゴメス
   
       ジュリオセザル

マイコン  ルシオ   ラノキア  キヴ

         モッタ

  サネッティ         クチュ

      デキ    スナイデル

         エトー

布陣
        クラフト

ラーム  ティモ   バドシュ  プラニチ

    グスタボ   シュバイニ

 ロッベン   ミュラー     リベリ

        マリゴメ

sub
12 カステラッツィ GK GK 1 ブット
23 マテラッツィ DF DF 5 ヴァン ブイテン
55 長友佑都   MF 8 アルティントップ
17 マリガ MF   16 オットル
29 コウチーニョ     39 クロース
27 パンデフ FW FW 18 クローゼ
J.サネッティ
チアゴ モッタ
スナイデル
イエローカード リベリー
ルイス グスタボ
レッドカード
出場停止選手
サムエル
ディエゴ ミリート
コルドバ
戦線離脱中選手 オリッチ

まずは現王者へのリベンジ達成

昨季ファイナルが再び!であります。
因縁、なんていう言葉で軽々しく呼ぶ戦いではありませんわな。
世界一のタイトルを争った2チームが再び相見えるわけですから。
リベンジに燃えるバイエルン、返り討ちを狙うインテル、どう考えても注目の一戦でしょう。

あの決勝からチーム構成が大きく変わったのはインテル。
既に監督は2人代わり(モウリーニョ、ベニテス)、ゆえに戦い方も変化しております。
この日のインテルはクリスマスツリー型の4-3-2-1で戦いに臨みました。
かつてのアンチェロッティ・ミランみたいですね。
ただこのシステムは正直機能していたとは言い難かった。
エトーが基本サイドに流れまくるプレースタイルなので、自然と中央が手薄になるのよね。
そこにデキやスナイデル、クチュが飛び込む作戦なんでしょうが、流れる様な攻めは産まれませんでした。
(でもデキは頑張りまくってたねぇ。相手ゴール前でシュート撃ってたかと思いきや、次の場面では自陣でピンチをクリアしてたもんね。どんだけ運動量あんねん!!)
ビッグチャンスは何度かあったものの、目を見はるものは正直無かったでしょ。
クラフトのファインセーブがあったという見方もあるとは思いますが、結構正面を突いたシュートが多かったし。
エトーの2本とかモッタのヘディングとか。
絶対に決めなアカンかったのはクチュがコボレ球をフカしちゃったやつかな〜。
あれは決めなアカンでしょ。
エトーのスルーパスから抜け出したのに関しては、あまりにGKとの距離が無かったので止められても仕方無いとは思いますが・・・。

レオナルドはセリエでは4-3-1-2なのに、なんでシステム変えてきたんでしょうか?
パッツィーニが出場資格無いにしてもパンデフ使ったら良いでしょ。
そんなにパンデフ信用無いんか?
そういえば攻撃に出る際の最初のチョイスもハルジャやったしなぁ。。。
昨季の冬の移籍では最大のヒット(インテルの中では)だったパンデフですが、1年で色々変わるもんです。

交代のタイミングと言えば日本メディア的には長友君が出場するのか、ってのが最大の関心事だったでしょう。
まぁこの試合展開じゃ出番無いわな。
ラノッキアが負傷した時にチャンスあるかな、と思ったけど無難にハルジャが選択されたし。
これも当然の判断ですよね。
ラノッキア負傷時の考えられる交代選択肢としては以下のものがあると思います。

1.左SBのキヴをCBにスライドさせてサネッティを左SBに下げる。そして攻撃的な選手(ハルジャorパンデフorコウチーニョ)を投入
2.クチュかモッタを中盤からバックラインに下げて、攻撃的な選手を投入
3.マテラッツィを投入し、ピッチ内のポジションチェンジは無し
4.左SBのキヴをCBにスライドさせてサネッティを左SBに下げる。そして中盤に戦える選手(マリガ)を投入
5.左SBのキヴをCBにスライドさせて長友を左SBに投入

と、大体5つぐらい主なパターンがあると思います。
この中で4と5がまず選択肢としてありえないのはインテルが点を取りにいかなければいけない状態だったからです。
これがインテルが勝ってる状態だと4か5のパターンが選ばれていた事でしょう。
ゴールが必要な状況だったので、アタッカーを入れるか前線はそのままでシンプルに同じポジションの選手を入れるか、っていう選択肢しか無かったと思います。
だから長友君の出番は無くて当然ですよ。
個人的にはこのタイミングでハルジャではなくパンデフの方が良かったと思いますが。
終了間際に失点してから慌ててパンデフ用意させてましたが、結局オフザボールにならずそのまま試合終了。
ピッチ横で立ったままのパンデフは可哀想でしたよ。

バイエルンの戦いについても触れておきましょうか。
試合前、個人的に不安だったのがディフェンス面。
GK、CB、中盤の底、といった守備の要所が昨季レギュラーからガラッと変わってましたからね。
ブット→クラフトは年齢的にも実力的にも妥当かな、とは思うけど大舞台での経験値の少なさはやっぱり不安。
CBはヴァンブイテン、デミチェリスと信頼を失った感じはありますが、急造CBのティモシュクよりはマシなんじゃないか、と。
ティモシュクは(シャフタール時代から)好きな選手ではあるんですが、それは中盤の選手としてであって、CLのR-16でCBとして出場しちゃって良いものなんか、っていう疑問はあるのよね。
バドシュトゥーバーには文句ありませんが。
そして中盤の底、なんといってもファンボメルが抜けましたから。
キャプテン出ちゃって良いの!?という衝撃です。
新加入のルイス グスタボが穴埋め先発してますが、個人的には未知数の選手だったんでね。
ホッフェンハイムの試合も何試合か観てる筈なんですが、全然記憶に無いのよ。
ってな理由でバイエルンの守備が試合前は非常に不安だったのです。

ところが蓋を開けてみれば結構良かった。
前述したようにインテルの攻めに分厚さが無かったとはいえ、サンシーロで完封ですからね。
これ以上に何を求めましょう、ってハナシですよ。
クラフトはシュートを止めるごとに「当たって」きてたし、ティモシュクとバドシュトゥーバーのコンビも呼吸が合ってました。
プラニッチの負傷退場でティモシュクのパートナーがブレーノに代わってからも呼吸の乱れに変化は無し。
そしてルイス グスタボですよ。
なかなか良い選手やないか。
運動量もさる事ながら積極的にシュートを放つ姿勢も良かったよね。
全く物怖じしてなかった。
この23歳は私に1試合でファンボメルの影を忘れさせてくれましたよ。
王国ブラジル、やはり計り知れない底力やね。

さてバイエルンの攻撃面ですが、これはもうロッベリーが健在なんで注文無しですよ。
この両サイドアタックは、やはり世界でも一、二を争う破壊力やね。
リベリーはベルナベウでのファイナル出られへんかったから燃えてたやろうし。

最後の最後に大仕事やってのけたのも、やはり彼等2人でした。
リベリーの大きなサイドチェンジからロッベンが加速をつけてミドルシュート、これをジュリオセザルが弾いた所をマリゴメが押し込みました。
これはジュリオセザルのミスではなく、ロッベンを褒めるべきだと思います。
何故ならロッベンのシュートが素晴らし過ぎたからです。
ジュリオセザルは責められるべきではありません、あれは弾くのが精一杯でしょ。
責められるべきはルシオとキヴです。
GKのファンブルを全く予測せず、完全に足が止まっていましたからね。
そりゃマリゴメに出し抜かれるわ。
しかもマリゴメよりも、ルシオ&キブよりも遙か後方にいたミュラー君にも追い抜かれてたからね。
マリゴメがもし反応してなくてもミュラー君が決めてたでしょう。
ミュラー君はごっつぁんゴールが結構多いですが、集中切らさず準備して、そしてしっかり走ってるからやね。
それに対する御褒美の得点であって、ごっつぁんゴールと言うのはチョット失礼な気さえしました。

ロッベンにシュートを許したインテルの中盤の守備は悪くないのか?
う〜ん、あれだけゴールまで距離ありましたからね〜。
ドリブルも武器なロッベンですから無闇に間合い詰めるわけにもいかないでしょうし、致し方ないかなって気はします。

え〜最後に2nd legの展望。
勿論有利なのはアウェイゴールを奪って勝利したバイエルンです。
これは絶対的なアドバンテージを勝ち得ております。
しかしながら試合自体は五分五分だった印象なので、アリアンツでインテルが勝ったとしても全然サプライズではありません。
1点リードで前半を折り返しただけにすぎない、ってイメージです。
だから2nd legも絶対見逃せませんよ。
アウェイゴール差、もしくは延長戦で決着が!みたいな試合になる予感大です。