13-14 UEFAチャンピオンズリーグ R-16 1st leg

2014.02.19 エミレーツ スタジアム
0
0-0
2
0-2
 
得点
クロース(54分、ラーム)
ミュラー(88分、ラーム)
メンバー
1 シュチェスニー
  (37分 
退場
GK
1  ノイアー
 
3 サニャ
4 メルテザッカー(C)
6 コシエルニー
28 ギブス
   (31分 17 モンレアル)
DF
21  ラーム(C)
17  ボアテング
  (HT 13  ラフィーニャ)
4  ダンテ
27  アラバ
 
20 フラミニ
15 チェンバレン
  (74分 7 ロシツキー)
11 エジル
10 ウィルシェア
19 サンティ カソルラ
   (39分 21 ファビアンスキ)
MF
8  ハビ マルティネス
39  クロース
6  チアゴ
  (79分 14  ピサーロ)

19  ゲッツェ
10  ロッベン
 
22 ヤヤ サノゴ
FW
9  マンジュキッチ
  (64分 25  ミュラー)
 
        シュチェスニ

サニャ  メルテ   コシルニ  ギブス

         フラミニ

チェンバ エジル  ウィルシャ サンティ

         サノゴ
布陣

          ノイアー

ラーム  ボアテン   ダンテ  アラバ

          ハビマル

     クロース      チアゴ

ゲッツェ              ロッベン

         マンジュキッチ

sub
25 ジェンキンソン DF GK 22  シュタルケ
44 ニャブリ MF DF 5  ヴァン ブイテン
9 ポドルスキ FW   26  コンテント
12 ジルー   MF 31  シュヴァインシュタイガー
ロシツキー
ヤヤ サノゴ
イエローカード ボアテング
マンジュキッチ
シュチェスニー レッドカード
アルテタ 出場停止選手
戦線離脱中選手 リベリー

悪いなりにも結果を残す

■試合前の状況

バルサとシティの対戦と並び、こちらもR-16屈指の好カードとなりました。
現在ブンデスで首位独走中のバイエルンと、プレミア2位のガナによる決戦です。

バイエルンは、ホンマに強いよね。
ブンデスでは相変わらず無敗記録継続中で、2位とのポイント差は16。
21試合もやって失点は未だに一桁(9失点)だし、得失点差も48とハンパない。
最早マイスターシャーレ獲得は揺るぎない事実であり、彼等がモチベーションを燃やせる大会はCLのみでしょう。

一方のガナはプレミアも大変だし、CLもそんなバイエルンと当たってしまって大変。
プレミアでは首位チェルシーと僅かに1ポイント差ですから、これはもう終盤までもつれそうな感じですね。
このラウンドで最強バイエルンを倒して弾みをつけたい所でしょう。
リバポにマニータ喰らわされた傷はまだ癒えてないと思いますが、バイエルンに勝利すれば傷も吹き飛ぶ筈です。


■ガナ先制のチャンスをフイに

なんだかんだいってバイエルンのペースで試合は進んでいくと思っていました。
ところが最初にビッグチャンスを掴んだのはアーセナル。
棚ぼたPKをゲットしましたからね。

何が棚ぼたかと言うと、エリア内で倒される前にスルーパスに反応した時点でオフサイドだったのです。
リプレイで、じっくりと観て判断出来るレベルの難しいジャッジではありましたがね。
いわばラッキーPK。

でもこういうのをモノに出来ないのがね・・・。
UEFA的に「試合を面白くしよう」という配慮があったかもやのに、エジルは甘々なコースにシュートを撃ってしまいました。
ノイアーが片手で弾いて、スコアは動かないまま。

ってかね、相手がノイアーならエジルに蹴らさない方が良かったと思うんですよね。
ドイツ代表でチームメイトやし、シャルケ時代にも同じ釜の飯を食った間柄ですから。

他のキッカーの方が良かったと思うけどなー。
「いかさまPKは決まらない」と言われたら、それまでですが。


■PK失敗祭り

こういう試合では続きますよね。
バイエルンが獲得したペナルティは正当なものでしたよ(笑)
イカサマ無し!

クロースのパスも完璧やったし、ロッベンの抜け出しも完璧。
そしてシュチェスニーのファウルでのストップは酷く稚拙でした。
もっと上手く止められるやろ、と。
ちょっとレベルが低かったな。
1発退場も当然の判定ですわ。

10人になり、ペナルティを与え、尚且つGKの退場やからフィールドプレーヤーも交代させないといけない。
この三重苦ね。

このプレーのチョット前にギブスが負傷退場して交代せざるを得なかったから、ヴェンゲルとしては計算外の交代2枠使用となっちゃいました。
ここでPKが決まっていれば、泣きっ面に蜂状態でゲームセットやってんけどね。
アラバは狙いすぎたのか、ポストに当てて外してしまいます。
GKは完全に逆方向に飛んでたから、あそこまで厳しいコースに蹴る必要は無かってんけどね・・・。

前半はスコアレスで終了となりました。


■一方的な後半

元々のチカラの差と数的優位の差。
この2つが連動したのか、後半はほぼワンサイドゲームでしたね。
アーセナルとしては2失点で助かった、というぐらいの出来。

いや、正直2失点でもジエンドやねんけどね。
ミュンヘンで3-0で勝つ姿なんて、全く想像出来ませんから。

バイエルンが良くなった要因として配置換えの妙もあったやろうな。
後半からボアテングに代えてラフィーニャを投入。
イエロー1枚貰ってたので帳尻合わせ退場も懸念したと思いますが、それ以上にビルドアップの精度がボアテングは低かったからね。
この位置にハビマルが下がる事により、大きくゲームメイキングの質は改善されましたよ。

ハビマルが下がって空席となったピボーテにはラームが入り、右SBはラフィーニャが務めました。
ラフィーニャは前半のラーム以上にオーバーラップをガンガン仕掛け、その攻撃性がバイエルンのアタックを加速させていましたね。

それとロッベンが右に回ってきたのも大きかったと思う。
前半は左サイドでしたが、やっぱり右サイドの方がカットインしての左足シュートが使えるから相手にとっては脅威やったね。
PSVでデビューした頃は左サイドでキレキレやったけども。

ラームの中盤起用はね、う〜ん正直まだ本質を掴めていない。
そんなにバイエルンの試合を観ている訳でもないし。
結果として2アシストでしたが、どちらも「中盤の選手のパス」ではなく「SBの選手のパス」やったしね。
ペップは凄くラームのピボーテを評価しているようですが、そんなにエエか!?ってのが率直な感想。

個人的には前半のMFの構成の方が好きやしな。
ハビマルが前に行けばクロースがカバーし、クロースが左に行けばチアゴが右に行く。
3人が3人とも全てのポジションを出来、バランスが非常に良かった。
こういうの好きやわ。


■クロースの底力

一部で冬の移籍の話題なんかもありましたが、やっぱりチカラある選手ですよ。
この試合を決めたのは、事実上彼ですからね。

左右両足で精度の高いキックが出来るのが良いよね。
例えば、開始早々に挨拶代わりに放った左足ミドル。
枠の隅を正確に捉えたシュートは、その後の右足ミドルでの先制ゴールの伏線でもありました。

終了間際にもミドルをポストに当ててましたが、これね少し幸運があればハットトリックものでしたよ。
こんな選手をバイエルンが放出するわけ無いわな。
年々成長してるし、これからもまだ伸びるでしょ。

実に頼もしかったわ。