06-07 UEFA チャンピオンズリーグ グループA 第4節

2006.10.31 カンプ ノウ
2
1-0
2
1-2
デコ(3分)
得点
ランパード(52分、マケレレ
グジョンセン(58分、ロナウジーニョ ドログバ(90+3分、テリー
メンバー
1 V・バルデス
GK
40 イラリオ
   
11 ザンブロッタ
4 マルケス
5 プジョル(C)
12 ファンブロンクホルスト
DF
9 ボラルーズ
  (75分 10 ジョー コール)
6 R・カルバリョ
26 テリー(C)
3 アシュリー コール
 
 
3 モッタ
  (57分 15 エヂミウソン)
6 シャビ
  (83分 24 イニエスタ)
20 デコ
MF
4 マケレレ
5 エッシェン
8 ランパード
13 バラック
  (90+4分 20  P・フェレイラ)
 
 
7 グジョンセン
  (77分 8 ジュリ
19 メッシ

10 ロナウジーニョ
FW
16 ロッベン
  (72分 21 S・カルー
11 ドログバ
   
          バルデス

ザンブロ  マルケス   プジョル  ジオ

          モッタ 

      チャビ     デコ

  メッシ            ガウショ

         グジョンセン

布陣
         イラーリオ

ブラルズ  リカルド   テリー  コール

          マケレレ    

    エッシェン     ランパド   

          バラック

     ドログバ    ロッベン

sub
25 ジョルケラ GK GK 23 クディッチーニ
2 ベレッチ DF DF 18 ブリッジ
21 テュラム   MF 14 ジェレミ
22 サビオラ FW FW 24 S・W=フィリップス
メッシ
モッタ
グジョンセン
エヂミウソン
イエローカード ランパード
ロッベン
アシュリー コール
ジョー コール
テリー
エッシェン
レッドカード
出場停止選手
エトー 戦線離脱中選手 ツェフ
シェフチェンコ

ミスの連鎖を産んだ極限の緊張感

両監督の対称的な姿が、この試合を象徴していたと言えるでしょう。
ロスタイムにドログバのゴールが決まった時、カンプノウの芝に歓喜のあまり滑り込んだモウリーニョ。試合終了のホイッスルが鳴ると同時に駆け出し、審判に詰め寄ったライカールト。
普段あまり喜ばないモウリーニョのパフォーマンスと、普段絶対に審判にグダグダ文句を言わないライカールト。「らしくない」両者の振る舞いが、極限の心理状態にあった試合を物語っていました。観てる方としたら「昨季に比べたら楽でしょ?」って試合ですが、当事者同士では計り知れないものがあったのでしょう。

さて、そんな試合を簡単に振り返りましょう。苦い記憶なのであまり振り返りたくないのですがね。
この試合にもしバルサが負ける様な事があると大変な事になります。しかも最近のバルサを観てると「絶対に勝てる」とも断言出来ない。なので夜な夜な、っつうかむしろ早朝ですが生観戦しました。

そんな私の心配を吹き飛ばしてくれたのが、デコ。
開始3分いきなりの先制ゴールは、ボールを奪って独走し、ミドルを突き刺したものでした。ガウショとグジョンセンがDFを引っ張ったのと、デコのシュートの威力と精度による産物でした。
久々やね、デコのミドルがDFに当たらずに入るのも(^_^)
良い感じでリードを奪ったバルサですが、この調子を持続する事は出来ませんでした。
リズムにイマイチ乗り切れなかった原因は色々ありますが、その内の1つが最初に挙げた審判です。
笛も吹きすぎ、カードも出しすぎ。判定基準が定まらず、またカードを誰に提示したのかも不明確でした。
でもね、可哀想な面もあるんですよ。だってこの審判、週末にミラノデルビーの笛も吹いているんですよ。ミラノデルビーとバルサ×チェルシーの連戦なんて、どんなにスーパーな選手でもキツイ。それを「普通の」人間がこなさなきゃいけない訳なんですよ。ある意味ミスをしても当然です。
そんなこんなで先制はしたものの、なんか消化不良のまま前半終了。でもこの時は、もっと消化不良な後半が待ってるなんて想像もしていませんでした。
後半開始からペースを握ったのはチェルシー。バルサは重い動きのまま幾度となくチャンスを作られてしまいます。エッシェンやランパードの圧力にモッタでは耐え切れてない様子。しかも石油軍団のお荷物だったバラックまでもが、プレミアで2試合連続ゴールを決めた影響だか何だかは知らないが馴染んできている。
もう1人のお荷物であるシェヴァ(いや、俺シェヴァ大好きだよ!でも今は単純に噛み合ってないでしょ)が怪我で出れないのもチェルシーにとっては好材料(短期的な視点で言うとね。長い目で観ればシェヴァとドログバのコンビが確立された時の破壊力も絶大だと感じる)でした。
後半7分、チェルシー同点。ランパードの折り返しがそのままゴールに入った(本人は「狙った」って言うやろうけど)、バルサにとっては不運な失点。でもそれまでの時間ず〜と決定機を作られていた訳なんで必然とも言える失点です。
これはロスタイムの同点ゴールにも同じ事が言えて、あと数分で逃げ切れる時間帯だったにも関わらず失点する雰囲気がプンプンしてた。つまりココが消化不良の最たる部分なんですよね。
失点のパターンも色々ありますが、「事故」的な失点と違って「崩されて」の失点は非常に凹みます。やられる雰囲気を防ぐ事が出来ずにやられるってのは何とも歯痒い。
例えばバルサの勝ち越しゴールは、ボラルーズの単純なミス。ガウショに飛び込んでしまっては、あっさりとかわされるのは当然です。それまでの時間帯は基本的に防げていたので調子に乗ったのでしょうか?まぁいずれにしても個人の技量です。
1失点目にしても自陣でボールを奪われるという致命的なミスの代償です。
しかしバルサの2失点は共にそういう類いのものじゃなかったのよね。あと引き分けという結果以上にショッキングだったのは、持ち前のスタイルを出せなかった事。1タッチ、2タッチのボール回しなんて殆ど出来ませんでしたからね。最終的なポゼッションもほぼ五分五分やったし。
ポゼッションスタイルのバルサが非ポゼッションスタイルのチームと戦って、しかもカンプノウでこの数字なんですから、事態の深刻さが伺えるというものです。

さて、終わった事を嘆いていても仕方ありません。幸いまだGL。これで終わった訳では無いのです。幾らでも挽回のチャンスはあります。5節、6節の連勝が必須となり、楽な戦い方が出来なくなっただけの話です。次は幸いにもレフスキだし、最終節はホームだし、問題なく連勝は出来るでしょう。
真剣勝負をしなければいけなくなったので、内容も問われます。現状アタッカー陣で別次元の光を放っているのがメッシだけなので、まずはこの状況を何とかしなければいけません。そのキッカケが5節、6節で見つかれば早々にGL突破を決めるよりも価値あるものになると思います。
頼むよ!バルサ!!

興奮度:65%

MOM:エッシェン