04-05UEFAチャンピオンズリーグ QF 2nd leg

2005.4.12 オリンピア シュタディオン
3
0-1
2
3-1
ピサ(65分
得点
ランパード(30分、コール
ゲレーロ(90分、シュヴァインシュタイガー ドログバ(80分、コール
ショル(90+5分、ピサロ  
メンバー
1 カーン(C)
GK
1 ツェヒ
   
2 サニョル
3 ルシオ
5 R・コヴァチ
69 リザラズ
  (78分 20 サリハミジッチ)
DF
29 フート
6 R・カルバリョ
26 テリー(C)
13 ギャラス
 
 
6 デミチェリス
  (52分 7 ショル)
31 シュヴァインシュタイガー
13 バラック
11 ゼ・ロベルト
MF
8 ランパード
4 マケレレ
10 ジョー・コール
  (90+2分 33 モライス)
11 ダフ
  (71分 30 ティアゴ)
22 グジョンセン
  (88分 14 ジェレミ)
 
 
10 マカーイ
  (73分 33 ゲレーロ
14 ピサロ
FW
15 ドログバ
   
         カーン

サニョル  ルシオ   コバチ  リザラズ

        デミチェリス  

 シュヴァ    バラック  ゼロベルト

     マカーイ    ピサロ

布陣
          ツェフ

フート  カルバリョ   テリー  ガラス

     ランパド    マケレレ    

 コール    グジョンセン    ダフ

         ドログバ

sub
22 レンシンク GK GK 23 クディッチーニ
8 フリングス MF DF 2 ジョンソン
16 イェレミース   MF 5 スメルティン
26 ダイスラー   FW 24 フォルッセル
R・コヴァチ イエローカード グジョンセン
レッドカード
出場停止選手
ツィックラー
サンタクルス
戦線離脱中選手 ロッベン
ブリッジ
P・フェレイラ
パーカー
ケズマン

観戦レポ

2-0で勝てばバイエルンが突破、ってのが試合前の条件。現実的に可能なスコアなのでオリンピアも超満員の観衆がつめかけています。が、実際の下馬評は断然チェルシー有利。モウリーニョがいなくともチェルシーの評価は揺るぎないです。というのも1st legを観る限りでもドログバをバイエルンディフェンスが止めれそうにないから。アウェイゴールを取られるとバイエルンはそれ以上に得点しなくちゃいけない訳でして、じゃぁ鉄壁のチェルシーディフェンスが4点も5点も失点を許すのか、というとそれは考えにくくつまりチェルシーが突破だと、そういう理論ですわ。これは全くの正論だと思いますね。ですのでこの試合の焦点はドログバ対策をマガトがどうしてくるか、ってトコですね。そんな感じでキックオフ。で、いきなりやられます。恐らく対策その1はディフェンスラインを高く保つ事。つまり空中戦をさせない、って感じね。でもいきなり入れ替わりでオフサイドトラップをかいくぐられてカーンと1対1の局面を作られちゃいました。ここはカーンが止めたけど、先行き滅茶苦茶不安ですな。でもその不安を掻き消す攻撃をバイエルンは魅せてくれました。もうねゼロベルトが切り裂きまくりですよ。ゼロベルトの動きも良かったけど、フートが「穴」さ全快でした。もう軽過ぎですよ、ディフェンスが。ミスも連発だしオフサイドトラップの時も1人ラインに残っちゃってるし、かわされまくりの抜かれまくり。身体能力の高さだけは見せてくれてハイボールとかには強かったけど、それだけ。ある意味この日一番のファンタジスタは彼でした。そんなフートの所を突きまくって攻撃しまくりのバイエルン。決定機も数多くありましたが、ピサロが!シュヴァインシュタイガーが!バラックが!それぞれ外しまくります。ツェフも相変わらず止めまくり。そんな感じで序盤の集中砲火を防いだチェルシーにまたも幸運の女神が微笑みます。ランパードのミドルシュートがまたもやルシオに当たって角度が変ってラッキーゴール。運も実力のウチ、運は呼び込むものだ、なんて言いますけどこの先制ゴールにはそんな臭いがプンプンです。30分間耐える事が出来たご褒美とも言えます。いやむしろ攻められてたのもプランニングか?と思いたくなる程。先制点を奪われて3点が必要になったバイエルン。まだまだ諦めずに攻めます。が、得点を奪って元気になったチェルシーの牙城は更に高く、前半は無得点で終了。ハーフタイムに選手交代がありそうな展開ですが、とりあえずメンバー交代無しで後半へ。後半まず動いたのはマガト。中盤の底で大車輪の活躍だったデミチェリスを外してショルを投入します。大量点が必要な時こそショルでしょ!ってのは誰もが思う事ですからね。デミチェリス外してバランス大丈夫か?とは思ったけどその心配は杞憂でした。後半20分ピサロがようやく1点を返します。バラックのハイ打点ヘッドをツェフが弾いてポストに当たったボールを詰めました。かなりのごっつぁんゴール&リプレイで観るとオフサイドでしたがとにもかくにもここからのバイエルンは、この試合で一番元気でした。一番元気に攻めてました。が、得点奪えず。結局この時間帯と前半の最初の時間帯。ここで得点出来なかったのが敗因でしょうね。決める所で決めれなかったら勝てませんよ。で、マカーイですよ。全く存在感が無かった。ちょくちょくカメラが期待を込めて写してましたが、写って思い出すぐらい全然ボールにも絡んでなかった。開始早々からガンガン動きまくって目立ちまくってたピサロとは対照的にね。でも静かに点を取る男ですから目立ってなければ無い程なんか期待しちゃいますよね。マガトもそういう期待を込めて73分までおいてたんでしょうけど、結局期待には応える事が出来ませんでした。やはりマカーイ、ピサロの2トップが病み上がりってのも痛い理由ですよね。そんなエース・マカーイとは対照的に1発で結果を残したのがエース・ドログバ。残り10分バイエルンの息の根を止めるヘディングシュート。ハイ打点で逆サイドネットに突き刺しましたからね。これはカーンどうしようも無いよ。これで3点が必要になったバイエルン。スタジアムを終末感が包みます。で、この試合一番感動したのがここからですよ。まさかここからバイエルンが逆転するとは夢にも思えへんかった。カーンですら諦めた様な顔してたんですよ。ビックリですよ。よくゲルマン魂だとかなんだとか言われますけど、そんなんじゃ無くってこれは伝統であり歴史ですよね。最後まで諦めません。これがチャンピオンズリーグなんですよね、これが世界を制したチームの戦い方なんですよね、これが決勝のロスタイムに2点叩き込まれたチームのチェルシーへの回答なんですよね。私はこういう試合を求めてました。結果はバイエルン負けたけどグッドルーザーでしたよ。さてこの試合のMVPですが、これはもう圧倒的にジョー・コールですよね。いや試合は結局ドログバが決めましたし、ドログバで勝った様なもんですけどね。ランパードやグジョンセンも中盤で頑張ってたし、カルバリョやツェフもお見事でしたが、それ以上にコール。バルサ戦の時から思っててんけど凄い成長してるよね。普段プレミア観れないんで実際何週間かおきでしかコールを観れないんですが、なので逆に毎週観てるよりも成長度が伝わってくる感じがします。昨季の今頃のCLを戦ってた彼と比べると全く別人の様です。まずカラダが滅茶苦茶強くなってるし、守備も頑張るし、尚かつボールも取れるしカバーリングも見事やし、元々のスルーパスのセンス、ミドルシュートの精度も更に磨きがかかってる感じ。名実共に「10番」って感じになってきました。以前までなら私が監督でも後半の残り短い時間でしか出せない様な選手でしたが、今は例えロッベンが帰ってきたとしても先発で使いたい選手になりました。

満足度:85%

MOM:コール