13-14 UEFAチャンピオンズリーグ QF 2nd leg

2014.04.09 アリアンツ アレーナ
3
0-0
1
3-1
マンジュキッチ(59分、リベリ)
得点
エヴラ(57分、バレンシア)
ミュラー(68分、ロッベン)  
ロッベン(76分)  
メンバー
1  ノイアー
GK
1 デ ヘア
 
17  ボアテング
4  ダンテ
27  アラバ
DF
4 P.ジョーンズ
12 スモーリング
15 ヴィディッチ(C)
3 エヴラ
21  ラーム(C)
39  クロース
10  ロッベン
19  ゲッツェ
  (65分 13  ラフィーニャ)
25  ミュラー
  (84分 14  ピサーロ)

7  リベリ
MF
24 フレッチャー
  (74分 14 エルナンデス)

16 キャリック
25 L.バレンシア
26 香川 真司
9  マンジュキッチ
FW
19 ウェルベック
  (81分 44 ヤヌザイ)

10 ルーニー
 
      デヘア

PJ  リオ   ビダ  ビュット

  フェライニ キャリク

バレンシア        ギグス

   ウェルベク ルーニー
布陣

              ノイアー

ラフィニャ   ハビマル    ボアテン   アラバ

              ラーム

       シュバイニ      クロース

  ロッベン                  リベリー

              ミュラー

sub
32  レーダー GK GK 13 リンデゴー
5  ヴァン ブイテン DF DF 5 ファーディナンド
23  ウェイザー MF MF 28 ビュットネル
34  ホイヴェルグ     11 ギグス
20  ヴァイラウフ FW  FW 18 A.ヤング
ラフィーニャ イエローカード ヴィディッチ
エヴラ
レッドカード
ハビ マルティネス
シュヴァインシュタイガー
出場停止選手
チアゴ
シュタルケ
コンテント
シャキリ
バドシュトゥバー
戦線離脱中選手 ファン ペルシ
J.エバンス
ラファエウ
フェライニ

慌てたのは2分間だけ

■試合前の状況

1st legはオールドトラフォードで1-1の引き分け。
つまりバイエルンは0-0でも突破出来ますが、ユナイテッドは何であれ得点が必要という状況です。

数日前のリーグ戦は、お互いそれなりに主力を温存していたのでコンディションは悪くはないでしょう。
バイエルンは優勝を決めているから温存でしたが、ユナイテッドはリーグ戦に希望が無いから温存っていうね。
そのあたりの温度差はありますがね。


■支配するバイエルン

のっけから下馬評通りバイエルンが優勢に試合を進める展開でした。
昨季優勝の立役者である黄金のボランチコンビ(ハビマル&シュバイニ)が出場停止でしたが関係無かった。
左右両ワイドのロッベリーが好き放題に切り崩しまくりでしたわ。
ポゼッション率もパス数もユナイテッドを圧倒し、充実度の違いを見せつけました。


■ラームのポジショニングについて

そんなバイエルンで面白かったのがラームの位置取り。
バイエルンがボールを持っている状態、つまり攻撃の際は↑図の様な感じでした。
これはビックリでしたわ。
試合前は普通に4バックやと思ってたからね。

いや、ユナイテッドボールになった際、つまりディフェンスの時はシンプルな4バックでした。
ラームは右SBに入ってね。

ただ、そこからマイボールになると、スルスルっとサイドを上がるのではなくピボーテの位置でゲームコントロールしようとしてるのよ。
ペップ相変わらずオモロイな〜と思いましたね。
バルサ時代もよくやってたけど、マンネリになりがちなチームにテコ入れするのが非常に上手い。
常に新たな試みを導入して、選手もサポも飽きさせない。
ラームなんて、誰がどう考えてもラテラルが天職の選手やのに、色々やらせるもんなぁ。
素晴らしいと思いましたよ。

実際、ラームの中盤の働きが効いてるか効いてないかなんて、この際どーでもいい問題なんですわ。


■守る、そして守るユナイテッド

ワンサイドゲームの形相をていしていた前半。
ユナイテッドは防戦一方、ひたすら守りました。
香川が1トップ下、ウェルベック左サイド、なんて時間帯もありましたが基本的には昔ながらのイングランドスタイルな4-4-2。
中盤もディフェンスラインもフラットな4人が並んで守備ブロックを形成です。

まー、なんとかかんとか凌いだって感じかなー、前半は。


■今回も先制は赤い悪魔

オールドトラフォードでも守り一辺倒だったユナイテッドが先制しましたが、この日もそれは再現されました。
カウンターから、右サイドをバレンシアが突破しクロス、これに走り込んできたエヴラが合わせてエリア外からズドン!
年1回入るか入らないかのようなゴラッソが決まり、ユナイテッドが貴重なアウェイゴールゲットです。

優勝したかのように大騒ぎするユナイテッドベンチ。
まさかこのタイミングでエヴラが上がってきてるとはね。

バイエルンとしては慌てる必要もない時間帯でしたが、2失点目の不安を考えると厄介な失点。
事故でも何でも次取られてしまったら3点が必要になりますからね。
どれだけ力の差があっても、3点ってのは簡単に入るスコアじゃないんで。


■簡単に追いつき、そして逆転

しかしながらバイエルンは、私の想像の上をいってましたよ。
少しは慌てたり焦ったりするのかと思ってたのですが、そんな時間もなくアッサリと追いつきました。

ユナイテッドの喜びは僅か2分間でしたね。

今振返ってみると、ちょっと喜びすぎたかね。
「ユナイテッド」というチームの伝統や歴史を考えれば、あれほど喜ぶ必要は本来ないのです。
今季の状況から考えれば、あれぐらいの喜びになるのは致し方ないですが。

ま、そこを突いたバイエルンが1枚も2枚も上手だったという事ですね。
逆転弾もサイドを完全に崩してゲット。
このチームに心配なんていらなかったのです。


■ダメ押しもイージーに

2-1になったけど、2-2になればユナイテッドが逆転進出。
つまりバイエルンは本来失点に怯えても不思議ではない状況だったのです。

でもそんな空気を微塵も感じさせず、ロッベンが横断ドリブルから決定的な3点目をゲット。
お遊びは終わりですよ、とでも言わんばかりの圧巻のゴールでしたね。

これにてジエンドですわ。


■見せつけた力の差

モイモイの交代策なんて何の効力も発揮せず、平穏な空気の中ホイッスルが吹かれました。
ユナイテッドは一矢報いたものの、終わってみれば順当なスコアでの完敗。
香川も殆ど何も出来ず、「バイエルンキラー」の力は発揮出来ないまま終了。
香川云々っていうより、チームの問題やけどね。
ヴィディッチ以外頼りにならないディフェンスラインでは、どうにもならないですわ。

バイエルンは貫禄の突破で、前人未踏の連覇へ向けてまた一歩前進。
安定の強さやわ。
何処とやっても勝てそうな気がする。