10-11 UEFAチャンピオンズリーグ SF 1st leg

2011.4.27 エスタディオ サンチャゴ ベルナベウ
0
0-0
2
0-2
 
得点
メッシ(76分、アフェライ)
  メッシ(87分)
メンバー
1 カシージャス(C)
GK
1 バルデス
   
17 アルベロア
4 セルヒオ ラモス
18 アルビオル
12 マルセロ
DF
2 D.アウベス
14 マスチェラーノ
3 ピケ
5 プジョル(C)
 
 
14 シャビ アロンソ
10 L.ディアラ
3 ペペ
  (61分 退場)
23 エジル
  (HT 28 アデバヨル)
22 ディ マリア
MF
16 セルヒオ ブスケッツ
6 チャビ
15 Se.ケイタ
 
 
7 C.ロナウド
FW
10 メッシ
7 ビジャ
  (90+1分 28 セルジ ロベルト)
17 ペドロ
  (71分 20 アフェライ)
   
       カシジャス

アルベロア  ラモス   ラウル  マルセロ

      シャビアロンソ

    ラス       ペペ

エジル            ディマリア

        ロナウド

布陣
        バルデス

アウベス  マスケ   ピケ  プジョ

        ブスケ

    チャビ     ケイタ

        メッシ

ビジャ             ペドロ

sub
13 アダン GK GK 13 ピント
  (45+2分 退場)
19 ガライ DF DF 18 G.ミリート
8 カカ MF MF 11 ジェフレン
11 グラネロ     26 フォンタス
9 ベンゼマ FW   30 チアゴ アルカンタラ
20 イグアイン  
セルヒオ ラモス
アルベロア
アデバヨル
イエローカード D.アウベス
マスチェラーノ
ペペ レッドカード ピント
R.カルバーリョ 出場停止選手
ケディラ
ガゴ
戦線離脱中選手 アビダル
ボヤン
イニエスタ
マクスウェル
アドリアーノ

支配率28%:72%の現実

クラシコ連発シリーズ第3弾です。
今回はユーロクラシコの1st leg。
ここにきてバルサとマドリーの力関係が変化してきているのが、バルセロニスタである私からしてみれば非常に鬱陶しい。
国王杯で延長戦負けしてしまった事によって、バルサは「挑戦者」としてベルナベウに乗り込みます。
国王杯はダメレンゲに譲りましたがリーガは、ほぼ手中に収めているバルサ。
つまりここまでイーブンな感じですわ(勿論リーガと国王杯ではタイトルの重みが全然違うけど、直接対決の結果で考えればイーブンな雰囲気)。
だからもう、ユーロクラシコで白黒つけたろうやないか!!とね。

決戦の時が訪れたのですよ。
試合前の状況としては、勢い以上にバルサが劣勢な感じでした。
というのも故障者がここにきて続出してきたからです。
3人いた左ラテラルが全壊滅し、ボヤンに加えて試合直前にはイニエスタまでもが離脱。
泣きっ面に蜂とはこのことで、クレの心の拠り所であったドンの欠場ニュースは誰もが嘘だと信じたかった事で
しょう。
だから試合前の私のムードは非常に重かった。

一方のマドリーは、ケディラが今季絶望みたいになってしまったがラスが復帰。
これでプラマイゼロみたいなもんやからね。
国王杯でも獅子奮迅の活躍だったリッキー・カルバーリョが出場停止なのは有り難い話ですが、アルビオルもガライもいるわけで、ここでも層の違いを痛感させられる。

正直0-0のエンパテでも文句は言えない状況かな?、出来れば同じエンパテでも1-1や2-2の方が嬉しいな、ぐらいの気持ちで私は試合に臨みましたよ。
ええ、非常にネガティブなモードでね。

さて前半、マドリーの戦い方は相変わらずでした。
クラシコ4連発の1試合目、2試合目で見せたのと同じカウンター狙いの戦術。
基本的には国王杯と全く同じで、カルバーリョ→アルビオル、ケディラ→ラスに代わっただけでした。
まぁ結果が出てるんで、それを繰り返してきますわな。

一方のバルサの戦い方は、言わずもがな不変。
ポゼッションを高く保ち、攻撃的に相手ゴールを狙います。
しかしながら前半の内容は芳しくなかった。
両チームのサポ以外がこの試合を観ていたら「つまらない」と思ったんじゃないでしょうか。
そう思われても否定は出来ない内容。
なぜならバルサがそんなに攻める意志を見せなかったからです。
急造CBのマスチェラーノ、復帰戦で久々の左SBをやるプジョル、という後ろに不安を抱えるバルサですから流石にそんなに思い切って前には出られない。
180分勝負の前半の前半からリスクをかけまくるのは正直馬鹿げてますからね。
いつもはエストレーモかと思ってしまう程に高い位置取りを続けるアウベスのポジショニングが、前半は一般的なラテラルと同様だった事がそれを物語っていると思います。
オーバーラップの回数も片手で数えられるほどだったんじゃないでしょうか。

それに例え「滅茶苦茶攻撃したい!!」って意志を持っていたとしても、やはりイニエスタのポジションにケイタが入る事によって攻撃の流動性は失われるからね。
これはケイタをディスってるわけじゃなくて、イニが偉大すぎるだけの話なんです。

ってな感じで前半は途中から「こりゃ点入らへんな」って思ってた通りの0-0で修了。
カウンタースタイルのマドリーはバルサが攻めてくる事を前提とした戦術を採ってるので、バルサが攻めてこない事にはどうにもならんからね。
って、前も書いたけどそもそも「バルサが攻めてくる事を前提とした戦術」なんかベルナベウでやんなよ!と思うのですが。
恥ずかしいと思わんのか?っと。

さて後半。
ハーフタイム中に何故かピントが退場してましたが(苦笑)よっぽどの事が無い限り出番はあらへんので別に大丈夫かな。
でも「よっぽどの事」が起こる予兆はあるよね。
相変わらずマドリーはペペを筆頭にアルベロアやセルヒオラモスといった真性DQNが、その真価を発揮しまくってるんでね。
ピントの乱闘騒ぎの発端は何か知らないですが、まぁピントだけに原因があるとは思えん。
気をつけないとピケがGKやる事態になるかも・・・。

後半の個人的な注目点はマドリーの戦い方。
前述したように、この日のマドリーは国王杯と全く同じスタイルでやってます。
となると注目は後半になるのは必然。
何故ならコパでのマドリーは後半に信じられない程にガクッと落ちたからです。
この対策をモウリーニョがどう講じてきたのか?
それが個人的な注目点でありました。
もし何も変わってないようなら、コパ同様に後半はバルサがチャンスを作りまくるでしょう。

しかしながら試合は常に動くもの。
ペペの退場劇で局面は大きく変化しました。
予想通りのお馬鹿炸裂で、もう失笑しか出ませんよ。
あれだけ足裏見せてタックルに行ったら、そりゃぁ赤紙出ますよ。
流石のペペもあんまり抗議してなかったね。
でもモウは試合後に「また10人で戦わせられた」だの「何故ロハか判らない」だの言うんだろうな?。
審判のせいにする前に何故毎回毎回退場者出さないといけないのかを考えるべき。

これでマドリーは堂々と引き籠もりに徹してきました。
後半からアデバヨル投入してたので、もうこの電柱めがけて放り込みまくりですわ。
でもね、中盤はスカスカになったのですよ。
チャビやメッシが大好きなゾーンがね。
これは貰ったと思いましたね。
そして今こそリーガクラシコ@ベルナベウの反省点を活かす時だと。
あの試合で勝ちきれなかった要因は2点目を取れなかった事だと個人的には思っております。
つまりアルビオル退場でペペがディフェンスラインに下がり、中盤がスカスカになった時間帯に追加点を取れなかった事。
これだと思ってます。
あの時は余裕かましまくって、ボール回しまくって、悪く言うと遊び過ぎましたからね。
そして手痛いシッペ返しを喰らったのでした。

同じ失敗を繰り返したら駄目ですよ?、って事で今回はやってくれないと。
で、やってくれました!!!
思いは一緒だったんだと勝手に妄想してしまいました。
何より仕事をしてくれたのがアフェライってのが嬉しい。
彼はリーガクラシコ@ベルナベウで散々な出来でしたからね。
全くリズムが合わず判断も遅いし、明らかにブレーキになっちゃってました。
しかしながら、ここで試運転出来た事が今後に繋がる、次のクラシコではもう緊張しないだろう、と思っていたんですよ。
私のその説を立証してくれたので、何倍も嬉しかったです。
マルセロをブッちぎった瞬間に既に声出してしまいましたよ。
そしてメッシの飛び込みキタコレーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!

待望の先制点にして貴重なアウェイゴール、そして余談ですが股抜き?♪
いや?痺れるわ。
シーンと静まりかえるベルナベウの雰囲気は何度味わっても堪らない!!!!

このゴールで明らかにマドリーイレブンもといマドリーテンは意気消沈してましたね。
ベンチにはカカ、イグアイン、ベンゼマといった豪華絢爛な攻撃陣を控えさせているにも関わらずモウは動かず。
退席処分(ペペのロハに抗議)となりながらも、ベンチすぐ横に陣取りメモで何かを伝えてましたが交代は行わず。
何も策が無いならバルサがもう1点頂きますよ?、って思ってたら伝説的ゴラッソが誕生しました。
ディフェンスライン前でゆったりとボールを持っていたレオが突如ドリブルを開始。
これにマドリーディフェンサは全く対応出来ず、1人2人と置いて行かれ最後は右足でネジ込みました。
アルビオル、セルヒオラモス、マルセロはファウルする機会すらも与えられませんでした。

かつてロナウジーニョがベルナベウでセルヒオラモスをブッちぎって決めたゴールがありましたが、似てるようであれ以上の衝撃。
正直言葉が見つからない。
信じられない出来事を目にした時、人は言葉を失うもんです。
もうね、バロンドール3年連続レオで決定でしょ。
次元が違い過ぎるわ。
得意のFKを壁に何度も当てまくり、挙げ句の果てには場外ホーマーまで飛び出させていたCR7さんとは違うんですよ。

この2点目で勝負アリ。
9年前のユーロクラシコの屈辱をキッチリと同スコアでやり返しました。
あの時の痛みは正直まだ残ってるので、これでスッキリしましたよ。
って、2nd leg最悪のシナリオになったらどうしよ・・・。
浮かれるのは全て終わってから、全て終わってから。
でも笑いがやはり止まらんwww
ま、大丈夫でしょ、心配性のペップ、堅実派のペップが最後の交代にセルジ・ロベルト君を選んだぐらいですから。
マドリディスタからすれば、これ以上の屈辱は無いよね。
カンテラーノを投入するような余裕まであんのか!?ってハナシやから。
逆の立場やったら腑煮えくり返ってますよ。
でもクレからしたら、それぐらい大丈夫なんやっていう安心感が出た交代。
2nd legまぁ大丈夫でしょ。
ウェンブリーへの道は見えた!!!


カシージャス:相変わらず何も悪くなかった聖イケル。失点後の彼の姿は敵ながらいつも可哀想に見える
アルベロア:この日も性悪なプレーを連発。頼むから傷つけるのだけは止めて・・・。そらキャラガーにもキレられるわ
セルヒオラモス:1枚イエロー貰ってからは見るからに元気無くなりましたね。2nd legで彼がいないのは非常に有り難い。荒れる要素が1つ減ったって意味でね
アルビオル:年々劣化が激しいけど、このクラシコシリーズで限界を露呈してしまった感じ。メッシとのレベルの差は歴然過ぎるよね
マルセロ:攻守に渡り非常に厄介な存在で、敵ながら良き動きをしていたと認めざるを得ない。いや、ペドロの足を踏むという蛮行があったので認められへんわ、やっぱり。アフェライに抜かれたシーンでは自然と「ざまぁ」っていう言葉が出てしまった
シャビアロンソ:本来もっと輝ける選手な筈なんですけどね。基本守備に追われる展開では彼の良さの半分も出ないわな。それでもセンターサークル付近からロング撃ったり(レッズ時代に決めてるしね)、持ち前の展開力を披露したり、と意地は見せてたけど。マスチェラーノと口論してたシーンが個人的にはツボ。レッズ時代にはセンターハーフでコンビ組んでましたが、プライベートな仲はどうやってんやろ?
ラス:ペペと共に追いかけ回す守備を敢行し、ひたすら鬱陶しかった。ボール狩りだけに特化させるならケディラよりもってこいな人材やしね
ペペ:遂にピッチから追い出す事に成功。元々仮釈放の身(昨季リーガでの暴力行為をフットボールフリークなら忘れていない筈)なので再勾留になったのも自然の成り行きではある。しかし、能力だけは本当に高いんですから、もっと有効に活かせないもんかね?。彼がいなくなってから、どんだけコッチとしては楽になった事か
エジル:前半だけでピッチを後に。確かに消えてる時間が長かったわな。輝き出すと厄介このうえないので交代は助かった
ディマリア:アウベスを圧倒し左サイドを制圧していた。今後の事もあるので2nd legではキッチリと抑えたい
ロナウド:得意のFKも不発続きだったし、流れの中でもプジョルの気迫の前に為す術無し

アデバヨル:前線の起点には最後までなれず。暴力行為しに入ってきたのか?と。あの突き飛ばしも大概やったと思うで



バルデス:数少ないピンチ、しかしながら大ピンチをしっかりとパラドンで切り抜けてくれた。ありがたや?ありがたや?
アウベス:前半に続き後半もそんなにはオーバーラップせず。個人的に気になってるのは(クラシコ3戦通じて)ディマリアに分が悪い事。結構やられてるのよね?
マスチェラーノ:ペペへのファウルで黄紙貰ったのは余計でした。でも結果的にはあのファウルでペペの野生が触発され彼の退場に繋がったのかな?なんて思う。ベースとなる守備の仕事も急造CBながら、しっかりとこなした
ピケ:アデバヨルも封じたし、ロナウドも目立ってなかったし、やる事はやった感じですわ
プジョル:やはりクラシコにはカピタンが必要やで。目に見える闘志が他の選手と段違い
ブスケ:このクラシコシリーズではミスパス連発病が止まらない。しかも危険な位置でのボールロストも多いし、ミリートにもっと安定感があればミリートCB、マスチェラーノ中盤の底ってな感じにすべきだったぐらいの出来。相変わらずの大袈裟倒れもそろそろ自制すべき
チャビ:後半は自由を謳歌し攻撃を牽引。こう考えるといかにペペの圧力が大きかったか解る
ケイタ:イニエスタと同じ仕事は到底無理なんで、ケイタなりの良さを出して欲しかったのですが、この大舞台で発揮するのは難しいわな
メッシ:また1つ伝説を作った。リアルタイムでレオを観られてる喜びを再実感しました
ペドロ:ビジャのシュートコボレに詰めたシーンなんかは惜しかったけど、そんなに見せ場を作れなかった。マドリーの悪い影響かダイブ気味のプレーもあったし。ああいうのは無くしていこう。マルセロに足を踏まれたのもあってか途中交代
ビジャ:ミドルも含め惜しいシュートが何本か。前2試合のクラシコに比べると確実に復調してる。まぁ良かったんじゃないかな

アフェライ:大きな仕事をしましたね?。あのワンプレーだけで冬に獲得した価値がありましたよ。もう移籍金の元は取れた(笑)って元々バーゲン価格やったけど
セルジロベルト:彼やフォンタスが出てくるような余裕な展開にはまずならないやろうと思っていただけに、交代待ちでピッチ横に彼が立っている姿を見た時の私のニヤケは半端なかったよ。短い出場時間だったのでボールに1、2回触れた程度でしたが大変貴重な経験となったでしょう