09-10 UEFAチャンピオンズリーグ グループA 第6節

2009.12.8 オリンピコ
1
1-1
4
0-3
トレゼゲ(19分、マルキジオ)
得点
ブット(30分、PK)
  オリッチ(52分)
  ゴメス(83分)
  ティモシュク(90+2分、ミュラー)
メンバー
1 ブッフォン
GK
22 ブット
   
2 M.カセレス
33 レグロッターリエ
5 F.カンナバーロ
6 グロッソ
DF
21 ラーム
5 ヴァン ブイテン
6 デミチェリス
28 バトシュトゥバー
 
 
4 フェリペ メロ
  (81分 20 ジョビンコ)
16 カモラネージ
8 マルキジオ
28 ヂエゴ
  (65分 11 アマウリ)
MF
17 ファン ボメル(C)
31 シュヴァインシュタイガー
25 ミュラー
23 プラニッチ
  (73分 10 ロッベン)
 
 
17 トレゼゲ
10 デルピエロ(C)
  (HT 18 ポウルセン)
FW
33 マリオ ゴメス
11 オリッチ

  (79分 44 ティモシュク
   
        ブッフォン

カセレス  レグロ   カンナ  グロッソ

         メロ

   カモラネジ    マルキジオ

        ヂエゴ    

    トレゼゲ   デルピエロ

布陣
         ブット

ラーム  ブイテン   デミケリス  バトシュ

    ファンボメル シュバイニ

ミュラー             プラニチ

      マリゴメ  オリッチ

sub
13 マニンガー GK GK 35 クラフト
21 グリゲラ DF DF 4 ブラーフハイト
7 サリハミジッチ MF   15 ブレーノ
30 ティアゴ   MF 8 アルティントップ
FW 18 クローゼ
イエローカード プラニッチ
シュヴァインシュタイガー
デミチェリス
レッドカード
出場停止選手
ヤクインタ
キエリーニ
シッソコ
戦線離脱中選手 リベリー

バイエルン今季最高の試合

各グループで大一番が行われる最終節ですが、その中でもこの試合が最大の注目カードでしょう。
ユベントスとバイエルンという欧州を代表する盟主が、生死を懸けた試合に臨みます。

勝ち上がり条件も単純明快。
既にボルドーの1位、マッカビハイファの最下位は決定しておりますので2位の座がどちらになるか、というだけ。
ユベントスは引き分け以上で突破が決まり、バイエルンは勝たないと道は開けません。
ホームで戦えるし、負けなかったら良いというユーベが有利なのは言うまでもありません。

そんな感じで、運命の一戦がキックオフ。

先手を取ったのはユーベ。
マルキジオのクロスをトレゼゲがダイナミックなボレーで合わせて先取点を奪います。
これぞトレゼゲ!!!という素晴らしいシュートでありました。
マルキジオもイタリアデルビーで活躍してましたが、その勢いそのままなんかな。

積極的に仕掛けていたバイエルンでしたが、この失点で私としては「駄目かな?」って思いましたよ。
だって2点が必要になりましたからね。
イタリアデルビーも制した直後でチームに活気もあるやろうし、そもそも守備が自慢のユベントスから2点を奪うのは難しい。
しかもしかもユーベとしては無理に勝たなくても良い状況なんでね。

ただフットボールってのは解らないもんです。
つくづく解らないもんです。
観れば観る程わからないもんです。

バイエルンは諦めなかった。
失点する前と変わらず攻め続けた。
やり方も曲げずにね。
ここの所はブンデスで結果も出してるので、自信もあったのでしょうか。

輝いていたのはオリッチとシュヴァインシュタイガー。
オリッチは相変わらずの活動量で前線を掻き回し、シュヴァイニは強烈ミドルを連発。
いけるんちゃう、いけるんちゃう、って雰囲気が徐々にスタジアムを覆います。

それでも私はユーベは失点しないと思ってました。
パフォーマンスが下降線に差し掛かってると思っていたカンナバーロが実に良い動きをしてましたからね。
読みの鋭さ、カバーリング能力、1対1の対応、といずれも素晴らしかった。
それにブッフォンが最後の砦となって立ちはだかってる訳ですから。
カセレスが不用意なファウルでPKを与え(攻撃面は良かったけど、相変わらずこういう決定的なミスが多い。。。バルサ復帰は厳しいか?と思ってしまう。まぁ成長はしてるけど)、これをPK職人ブットが沈めて同点に追い付いても、まだユーベが勝ち抜けると思ってました。

これがおかしくなってきたのは後半に入ってからかな。
ハーフタイムでチロはアレックスを下げてポウルセンを入れるという判断を下しました。
4-4-2から4-5-1に変えて中盤を厚くして相手の攻撃を封じようという策略でしょう。
確かにシュヴァイニにいいようにミドルを連発されてた事から考えても中盤の底にスペースが出来てましたからね。
フェリペメロ1人でカバーさせるんじゃなくて、ポウルセンも加えようと考えても「間違ってる」とはいえない。

でもこの作戦はバイエルンの攻勢を加速させただけでした。
「バイエルンが2点目を取るのは時間の問題」この時には自分の考えもすっかり変わっていましたよ。

チロの迷走はまだまだ続きます。
逆転されてしまったユーベとしては、点を取りにいかなくてはいけなくなった。
ベンチにはアマウリ、ジョビンコなど攻撃のカードは残されていました。
で、まずはアマウリ。
これは誰でもそうでしょう。
でも代えたのがヂエゴってのは、どうなんよ?
そりゃティフォージもブーイングやわ。
何故攻撃の人数を増やさないのか、と。
単純にFWの数を多くすれば点が入るもんでもない事は皆わかってますが、あまりにアタッカーの人数が少なすぎる。

ようやく後ろを削って前の人数を増やしたのは、残り10分になってから。
ここでジョビンコってのは遅すぎる。
もうペースは完全にバイエルンでしたし。
ロッベンに広大なスペースを与えては好きなようにされるのは当然。
スペースを与えてしまうような状況になると、もう駄目ですわ。

おもしろいように得点を重ねていくバイエルン。
うなだれるユベンティーノ。
全ての批判は監督へ向けられるのか?

チロを擁護する要素は1つぐらいしか見当たりません。
確かにアレックス、ヂエゴ、フェリペメロという選手は名前だけで判断するとビッグネームですわ。
なんでこいつらを代えるの?って選手ですわ。
ただこの試合滅茶苦茶良かったか、っていうとそうでもない。
名前だけの判断でエースと心中する、ってのは監督として「逃げ」な感じもするしね。
だから監督として勇気のある采配をした、とも言えます。
実際チームには中2日による疲労感がありましたからね。
全体的に疲れておったよ、確かに。
チロは色々言われるやろうけど、これを発憤材料にしてこの先も飛躍してほしいもんです。

ただユーベとしてはGL敗退はやっぱり痛い結果やでなぁ〜。
バイエルンはボルドーに連敗した時に完全に終わったと思ってたやろうから、喜びもひとしおでしょう。
いや〜、ドラマティック。