04-05UEFAチャンピオンズリーグ R-16 1st leg

2005.2.22 サンチャゴ ベルナベウ
1
1-0
0
0-0
エルゲラ(31分、ベッカム
得点
 
メンバー
1 カシージャス
GK
1 ブッフォン
   
2 サルガド
  (9分 15 ラウール ブラボ
6 エルゲラ
19 サムエル
3 ロベルト カルロス
DF
27 ゼビナ
21 テュラム
28 カンナバロ
19 ザンブロッタ
 
 
16 グラベセン
23 ベッカム
5 ジダン
10 フィーゴ
MF
20 ブラージ
  (69分 3 タッキナルディ)
8 エメルソン
16 カモラネージ
11 ネドヴェド
  (37分 24 オリヴェラ)
 
 
9 ロナウド
  (76分 11 オーウェン
7 ラウル(C)
FW
9 イブラヒモビッチ
10 デルピエロ(C)
  (81分 25 サラジェッタ
   
         カシジャス

サルガド  エルゲラ   サムエル  ロベカル

         グラベセン

   ベッカム        ジダン

         フィーゴ    

     ロナウド     ラウル

布陣
        ブッフォン

ゼビナ  チュラン   カンナ  ザンブロ

    ブラージ    エメルソン 

カモラネジ           ネドベド

    ズラタン    デルピエロ

sub
13 セサル GK GK 12 ケメンティ
22 パボン DF DF 2 フェラーラ
21 ソラリ MF   7 ペソット
14 グティ FW   15 ビリンデッリ
17 ポルティージョ  
ロベルト カルロス
グラベセン
サムエル
イエローカード テュラム
オリヴェラ
ブラージ
デルピエロ
タッキナルディ
レッドカード
出場停止選手
ウッドゲイト 戦線離脱中選手 モンテーロ

トレゼゲ

観戦レポ

至高の戦いです。
こういうカードを見ると、チャンピオンズリーグだな〜、って感じが大いにしますね。
伝統の一戦、マドリー×ユーベ。
試合前から張りつめた緊張感が画面から伝わってきます。
こっちまで緊張してしまう程。
高まる緊迫感の中、選手入場。既に痺れますね、この段階で。

両チーム現時点でのベストと言える布陣。
インフルエンザのトレゼゲぐらいですかね、欠いてる役者は。
でもズラタンとアレックスのコンビがいるので問題無いでしょう。
満員のベルナベウ、舞台は整っております。
最近ちょっとユーベのペースがセリエで落ちて来てるらしいけど、それもこの一戦に照準を合わせてるからでしょう。
マドリーも直前のリーガで敗戦を喫してますが、それは完全にメンバーを落としていたから。
つまりこの試合に全てを懸けているからなんですね。
それを除くとマドリーは2005年になってから絶好調。
そうルシェンブルゴになってからね。確か7連勝ですか?
久しぶりにマドリーの試合を見ましたが、好調ぶりを大きく感じました。
ルシェンブルゴとグラベセンの加入でチームが変貌しましたね。

まず感じたのが中盤の守備。
常にグラベセンがボールを触れてる。これは今までは無かった事です。
今までのグティ、ベッカムの美顔ピボーテコンビでやってた頃にはありえなかった光景です。
と言うよりは、やっとマケレレやF・コンセイソンがいた頃に戻ったって感じです。
グラベセンよく働いてたよ。
両サイドのカバー、CBのカバーを忠実にこなし、それだけで無く中盤でのパスの捌き、そして前線へのスルーパスまで。
ここまでやれるとは思えへんかったね。
だってCLデビュー戦ですよ。しかもユーベとの大一番。普通ビビるでしょう。
並の心臓じゃ無いんですね。終盤イライラしてるのを見て、「あ〜、やっぱり人間だったんだ」と安心したぐらいです。
プレミア見れないんで、デンマーク代表の試合ぐらいでしか彼を見た事は無かったんですが、以前よりかなり成長してますよね?
良い選手を獲ったもんですわ。
そのグラベセンが活きる様に、またフィーゴを復活させる為に最近のマドリーは中盤の布陣がダイヤモンド型らしいんですが、今日それを確認出来ました。
まぁダイヤモンドと言っても結局、ジダン、ベッカム、フィーゴは自由にポジションチェンジするので、90分間常にダイヤモンドを保っているか?と言われたら全然違うんですけどね。

ただフィーゴ復活の理由は解りました。
トップ下ではフィーゴ活きないだろう?って先入観があったんですが、それは半分当たってて半分外れてました。
それは何故かと言うと前述した様に、ず〜とトップ下にいる訳じゃ無いからです。
ですが、基本ポジションとしてトップ下にいる方が活動の幅は広がってますね。
元々右サイドも左サイドもハイレベルでこなす彼ですので、真ん中にいる事で右にも左にも行き易い。
相手ディフェンダーにしてみれば、これまでの右サイド固定で、たまに左にポジションチェンジする彼よりも、右からも左からも、そして真ん中からも来る彼の方が非常に捕まえづらいんでしょうな。
まぁこのアイディアはルシェンブルゴの大ヒットですわ。

ベッカムは個人的には真ん中の方が良いと思うんですよ。
確かに昔は絶対右サイドがベストポジションだったと思いますよ。
でも今の彼は、持ち前の運動量を活かせるうえ、よりプレッシャーの少ない所から正確なロングボールを繰り出せるピボーテの方が合ってるんじゃないかな?
この日もサイドの突破よりは、中に絞って精力的にプレッシングしたり、献身的にカバーリングをしたり、とグラベセンを助けるプレーの方が目立ってたよ。
とはいえ、この日一番輝いたのはFKの場面である事は当然なんですがね。
正確なキックでデリケートな所にボールを放り込みエルゲラの決勝ゴールを導きました。
本人としては絶好の位置で得たFKを直接決めれなかった事の方が悔しくて忘れられないかもしれませんがね。

悔しいといえばラウル。
再三決定機を決めれなかったね。
特にロベカルの左からの高速クロスをニアに飛び込んで合わせたもののバーに嫌われたシーンがハイライト。
この場面はド迫力で、「これぞCL!」という感じの個人的には一番震えたシーンでした。
他にも色々決めれなくって、これが2nd legに響かなければ良いんですが・・・。
ロナウドもジダンも良い場面は作ったものの決めれませんでしたからね。
っていうか前半の最初以外は殆どマドリーが圧倒してたからね。
その中での最少得点ですから、デッレアルピでの戦いに不安が募ります。
1点差じゃ何が起こっても不思議じゃ無いですからね。
なので、終盤はむしろ勝ってるマドリーの方が焦ってたくらい。
サムエルのヘッドがポストの内側に当たってりゃね〜。

そうまだ「前半」が終わったにすぎないのです。
これがCLのおもしろい所ですわ。

いや〜、それにしても極上の戦いでしたなぁ〜。
夜中やのに全然眠くならんかったわ。
「後半」も楽しませてくれそうです。

あー、ユーベについて全然触れてなかったね。
前半の立ち上がりは、アウェイとは思えないくらいペースを握りました。
積極的に動けてた。
中盤の守備、前線の役割分担がお見事で、先制するのはユーベだろうという感じでした。
やっぱネドベドに尽きますかね。
出場自体が危ぶまれてましたが、先発。
久々の試合をぶっつけ本番でトライした訳ですが、やはり90分間は無理でした。
途中の接触で負傷退場というかたちでピッチを去りました。
やはり出場自体が危ぶまれてたサルガドも負傷退場で早々にピッチを去ったので、無理して出るってのは良くない事なんだな、と思いましたよ。
代わったオリヴェラとかも惜しいチャンスあってんけど、やはりユーベはザンブロッタのオーバーラップからのネドベドとの絡みが生命線みたいな所はありますよね。
ズラタンも最初は頑張ってたけど、消されだしたら結構何も出来ず。
エメルソンも惜しかったけど、昔からそんなに抜きん出た決定力は無いからねぇ〜。

まぁカペッロにしてみれば1失点だけでトリノに帰れるので、計算の範囲内でしょう。
多分次はトレゼゲも間に合うし、マドリーを迎え撃つ体制は万全に整えるはずです。
結局最後に笑うのはユーベなのか〜?って気がしてきたわ。

満足度:90%

MOM:ベッカム