タイトル 第9地区 (2009年 アメリカ/ニュージーランド)
監督 ニール・ブロムカンプ
主演 シャールト・コプリー
鑑賞日 2015年9月8日
一言 設定は良かったし、既視感に苛まれる事もなかった映画。
なので、そういう「新しい」所を評価しての50点です。
これまでに観た事が無いタイプの映画だったので、そういう意味では観て良かった。
記憶にも残るタイプの映画だと思いました。

でもそれだけなんです。
他の+αの加点は全く無いです。
ひっじょーーに面白くなかった(苦笑)
なんなんやろうなぁ勿体ないよな〜。
発想や着想は良いのに、肝心の中身がダメってのがなー。

ジャンル的にはSFになるんかな、一応宇宙人出てくるし。
でも、この宇宙人は攻撃とかしてきません。
「おそらく迷子になって地球に来ちゃったんじゃないか?」っていう設定。
なので宇宙船は全く動かないし、乗ってた宇宙人も発見時は瀕死の状態。
とりあえず地球側の対応としては「保護」し、南アフリカの一角に住ませた、という流れ。

ここまでは良いんですよ。
そうきたか!って感じなんですが、こっからが酷いのよね・・・。
ツッコミどころ満載なのよ。

話は上記の事があってから20年後の世界という流れで進みます。
20年経ち、宇宙人達は街中の浮浪者のような扱いを受けておりました。
彼等が住む「第9地区」と呼ばれる場所は完全にスラム化。
ゴミとギャングが同居する無法地帯となっておりました。

まずここが意味わからんよね。
巨大宇宙船を持つほどに卓越した技術がある宇宙人なのに、何故こうなってるのか。
また20年も経ったのに、何も解明出来てない地球人っていうのがね。

主人公は、この「第9地区」の担当の所謂「政府側」の人間。
で、彼がまた何も感情移入出来る要素が無いのよ。
彼が宇宙人に変身してしまう悲劇の課程を追った作品なんですが、元々彼がヒドイ人間なので何とも思わないんですよね。
宇宙人を虐げ、宇宙人の卵を焼き払って笑い、協力してくれた宇宙人も裏切り、というサイテーぶりを常に発揮します。
変身のキッカケになったのも、勝手に宇宙人の家を荒らして、勝手に筒の中身を開けて、という自業自得やったからね。

元の姿に戻りたい、っていう一心で邪魔者(地球人も宇宙人も)は攻撃しまくるし。
数え切れないぐらい殺してたよなぁ(遠い目
なので同情出来る要素が一切無いのよ。

あと宇宙人の造形も、なんだかな〜。
安っぽい着ぐるみで、最初は彼等が出てくるたびに苦笑いしてしまいましたよ。
これはギャグ映画なのか?って思ったぐらいにね。
動きも微妙やし、強かったり弱かったり、曖昧やし。

っていう感じで色々残念な感じだったのです。
個人的評価 50点