タイトル | ビッグ・アイズ (2014年 アメリカ) | ![]() |
監督 | ティム・バートン | |
主演 | エイミー・アダムス | |
鑑賞日 | 2015年9月19日 | |
一言 | 酷評されてる意味も解るし、絶賛されてる意味も解る。 つまり賛否両論あるって事は良い映画って事やね。 ストーリーは実話ベースなので、奇想天外な展開は無し。 誰もが想像出来た流れになったのは、やむなしか。 展開が読めるので話だけを追っていくと平凡な作品に見えるのも事実。 「バートンらしさ」もハッキリとは見えないけどね。 でも色々と視点を変えて観てみると面白い。 例えば何故夫の言いなりになって絵を描き続けなければいけなかったのか。 2015年の視点で観れば理解に苦しむ状態ですが、60年代という時代背景を考えれば不思議ではない。 完全なる女性蔑視時代。 家の隅で母娘が震えてるシーンがありましたが、まぁああいう亭主関白時代よね。 簡単に「家を出て行きます」という時代ではなかった。 ※それでも劇中に主人公の女性は2回家を飛び出しますがww 「絵」に対する扱いも時代が関係してる。 このあくどい旦那が「完全なる憎まれ役」にならなかったのも、その部分。 つまり商売の才能はあったし、画廊→ポスターアート、ハガキアートといった具合に時代を先取りしていた。 偽りの画家であるが故に絵に対する執着もなく、それが良い面で働いた。 なので旧態依然とした画廊界隈の人間からは敵対視された訳ですが。 そして憎めないキャラなのよね。 口八丁手八丁で言いくるめてましたが、なんだかんだで魅力ある人間なのよ。 実際彼がいなかったら絵が売れる事は無かったでしょう。 「俺の絵だ」と偽って売ったのは、そりゃぁ問題やけど果たして「妻の絵です」で売れていたのか。 TVでの演説や男尊女卑の時代背景を考えると、「売る」だけならあの方法がベストだったんでしょう。 いつしか「嘘から出た真」じゃないけど、本当に自分が描いたと思い込むようになってたのも笑える。 妻がとうとう「私が描きました」と告発してからも強気でしたからね。 もうそうなったらどれだけ演説しても「書いてみろ」→「書けません」で終わりやのに。 ※実際の彼も生涯死ぬまで「俺が書いた」と言い通したらしい。バカも貫き通すと立派 文句をつけるとしたらエホバのシーンは余計やったな。 宗教に救いを求めた時点で、ちょっと同情できなくなる。 庭付きプール付きの豪邸に住んでても幸せじゃなかったよ、ってのを表現したかったんでしょうがね。 |
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個人的評価 | 65点 |