タイトル

ザ・インシデント (2011年 アメリカ/フランス/ベルギー)

監督 アレクサンドル・クールテ
主演 ルパート・エヴァンス
鑑賞日 2015年2月14日
一言 設定は良かったのに、何故か全くゾクゾクしなかった。
なんでやろ、全然怖くなかった。

まず観る気にさせた設定の良さを書きましょうか。
主人公は精神病患者を収容する刑務所の料理人。
とある日、刑務所が停電に襲われ陸の孤島と化す。
厳重な警備&電力無しで外へは出られない、という中で囚人達が暴徒となり・・・。
っていう感じね。

これは怖いだろう、と思いました。
クリーチャーよりもゾンビよりもゴーストよりも本当に怖いのは人間。
リアリティがある怖さは人間が一番。
だから人間が暴徒化するパターンの映画が一番怖いと思ってたのです。

囚人達が看守を襲うのは解る。
でも料理人達を殺す理由は無い。
ってな感じなんですが、そこも「精神病患者」という設定でクリア。
何の恨みもない料理人達も平気で殺していきます。
むしろ殺戮を楽しんでましたからね。
イカれてるねんから、こうなるのは当たり前ですわ。

囚人同士でも痛めつけあってましたが、この流れも当然。
理由もなく人を傷つけるのが好き、っていう連中やからね。

だから設定は良かったのよ。
それなのに、ここまで面白くなかったのは見せ方かな。
イマイチ緊迫感が無いのよね。
やられる、って感じが無いのよ。

囚人達のリーダー格っぽく描かれていた人間が、実は死んでたみたいな謎設定も蛇足やし。
そういう中途半端なサスペンス要素いらんわ〜。
やるなら徹底的にやってもらわんと。

実は主人公が元々狂ってた?
主人公も囚人で幻想を見てた?
主人公がホントは主犯?
などなど色々と解釈が出来そうなラストもどうかと思いましたよ。

余計な演出はあったけど、恐怖を煽るのに必要な演出は無かったのよね。
個人的評価 40点