タイトル

ミスター・ノーバディ (2009年 フランス/ドイツ/ベルギー/カナダ)

監督 ジャコ・ヴァン・ドルマル
主演 ジャレッド・レトー
鑑賞日 2015年7月14日
一言 これはねー、う〜ん、卑怯な映画ですよ。
賞を獲るのは、こういうタイプの映画なんでしょう。
つまり声高に「面白くない」とは言えない映画。
観る側の知的センスを問うてきますからね。
酷評すると「映画を解ってない」みたいな罵声を浴びてしまうタイプの映画です。

でもね、私は映画評論家でも何でもないのでハッキリと言いますよ。
そう、面白くなかった、とね。

ストーリーは老人の回想を軸に進んでいきます。
「どんな人生だったのか?」との問いに答えていくのですが、もう滅茶苦茶。
途中で何度も死ぬし、同じ時期に複数の女性と結婚するし。
聞き役は観客の声を代弁する為に存在してるかのようで、
「話が矛盾している」「死んだのに何故今生きている?」
と率直な疑問をぶつけます。

で、それに対する答えが
「これは9歳の少年の空想なのだよ」「つまり貴方も本当は存在してないんですよ」
みたいな事を言うんです。

まぁ夢オチみたいなもんですわ(苦笑)
途中から感づいてましたけどね。

だからこそ冗長に感じた面もある。
137分もかけてやる事か?ってな感じでね。

人生において選択肢ってのは色々あります。
「こっちを選んでたらどうなってたか」「あっちの方が良かったのか」
ってな具合にね。

この映画は、そんな選択肢の両方を選んだパターンを見せてきました。
で、その両方の選択肢で進んでも、またそこで選択肢って発生しますよね。
で、またその両方のパターンを見せる、と。
いや、もうキリ無いわwww

それにこういうパターンの映画って、そんなに新鮮味も無いしね。
やるにしても90分ぐらいで纏められたんちゃうかな〜。
でもこの長さにも監督的な厭らしい意図が感じられたし。

なんか上から目線を感じる全然面白くない映画でした。
ひたすら疲れたよ。

で、見終わってからレビューとか見たら案の定絶賛してる声の多いこと多いこと。
「アホに見られたくない」って一心なんでしょうね。
「私は、シュレーディンガーの猫が解りますよ(キリッ」ってな感じなんでしょう。
個人的評価 30点