タイトル | ロスト・メモリー (2012年 ドイツ) | ![]() |
監督 | アレックス・シュミット | |
主演 | ミナ・タンデル | |
鑑賞日 | 2015年8月5日 | |
一言 | いや〜怖かった。 めちゃくちゃ怖かった。 もうね、途中で止めようかっていうぐらい怖かったよ。 眠気一気に覚めたで・・・。 怖さの種類としては心理面か。 いわゆる「お化け」も出てくるんですが、特別大げさな危害を加えてくるわけではない。 そういう意味でオカルト面は強く打ち出してこなかった作品。 故に余計怖かったのよね。 亡霊系なら、はいはいワロタワロタで済ませられんねんけどね。 粗筋としては、超久々に旧友(クラリッサ)と偶然再会した主人公(ハンナ)。 そこからノリで昔遊んだ島へ行こうぜ、って事になるんです。 で、この離島で恐怖体験が・・・。 タイトルの意味はハンナが記憶を無くしてるから。 何の記憶かというと2人が共通の友達として遊んでいた子(マリア)の記憶。 まぁ途中で判明するのですが、遊んでる中でマリアを死なせてしまったんですよね。 で、子供なので罪の意識がどうとかよりも単純に「怖い」で逃げちゃった。 そしてハンナはマリアの事を完全に記憶から抹消して大人に成長。 この記憶喪失に関しては、珍しくないというか。 思い出したくない事を記憶の奥底に意図的に封じ込めてしまうってのは人間の本能としてあるそうです。 だから他の人のレビューで「記憶悪すぎやろ!!」みたいなツッコミがありましたが、それに関してはズレたツッコミだと思います。 途中でね、これはクラリッサの犯行やと私は予想したんです。 冒頭からクラリッサは不眠症で悩んでるみたいな描写があったのでね。 クラリッサは幼い頃の罪の意識を抱えたまま大人になったのに、ハンナは完全に忘れてますから。 だからそこにイラッとしたクラリッサの逆恨み犯行なんかな、と。 結果から言うと半分正解半分不正解でしたね。 いやー、まさかねクラリッサが実はマリアだったとは思わなんだ。 ベタなどんでん返しと言われればそうやねんけど、その発想が無かった。 マリアは完全に死にました、みたいな描写やったからね。 で、ここからの伏線回収が鮮やか。 島民が意味ありげに「彼女」って言ってたのは「マリアの亡霊」の事じゃなくて、大人マリアの事やったのね。 ちょいちょい出てたマリアの亡霊は実はマリアの娘。 って、それは気付くやろ、、、とは思ったけど。 リアル過ぎる亡霊、と思ったのか。 そして娘は演技上手すぎるやろ。 娘自身は恨みも何も無いのにな〜。 解せないのは隣に住む管理人さん的な奴ね。 ヒントは与えたくせに答えは言わない。 そして殺される。。。 映画のストーリーを保つ為とはいえ、アイツは何やってん(笑) 最後はバッドエンドなんかな〜。 復讐が更なる復讐を生みますよ、っていう流れ。 観客的にもハンナには感情移入してなかったやろうから、ハンナが助かってハッピーって展開は無理やったんやろうね。 どちらかというとマリアの心中の方が理解出来るもんな〜。 子供のやった事とはいえ、イタズラで殺されかけて、その後の人生メチャクチャにされたわけやし。 それでいてハンナはマリアの事もクラリッサの事も全く覚えてないってんだから、殺意が湧くのも頷けるわ。 ※本当のクラリッサはマリアが成りすます前に、マリアの手によって殺されました。 クラリッサの事も少しでも覚えてたら、なりすましにも気付いたやろうに。。 本当のクラリッサはどんな人生を歩んでいたのか。 少しでも罪の意識に苛まれてたのなら殺さず助けてあげても良かったのになぁとか思う。 あとマリアの母親は良かったね。 計画ならハンナを殺すのはマリアの母親やったのかもやけど、「お前は殺したいが、お前の子供に罪は無い」って言い回しは人の親なんやな〜と感じました。 ちょい感動 |
|
個人的評価 | 80点 |