06-07 UEFA チャンピオンズリーグ R-16 2nd leg

2007.3.6 スタッド ジェルラン
0
0-2
2
0-0
 
得点
トッティ(22分、トネット
  マンシーニ(44分、トッティ
メンバー
1 クペ
GK
32 ドニ
   
12 レベイェール
  (69分 19 ベンゼマ
29 スキラッチ
3 クリス
20 アビダル
DF
77 カッセッティ
5 メクセス
13 キヴ
22 トネット
 
 
15 A・ディアッラ
  (HT 6 シェルストレーム)
21 ティアゴ
8 ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(C)
MF
16 デ ロッシ
7 ピサーロ
11 タッデイ
20 ペッロッタ
30 マンシーニ
  (90分 14 ファティ)
 
 
11 フレッヂ
14 ゴヴ
  (HT 22 ビルトール
10 マルダ
FW
10 トッティ(C)
   
           クペ

レビユル  スキラチ   クリス  アビダル

         ディアッラ

     ティアゴ    ジュニーニョ

 ゴヴ               マルダ

          フレッヂ

布陣
          ドニ

カセティ  メクセス   キヴ  トネト

      デロッシ   ピサロ

 タッデイ    ペロッタ   マンシニ

         トッティ

sub
30 ヴェルクートル GK GK 1 クルチ
2 クレルク DF DF 19 デフェンディ
4 ミュラー     21 フェラーリ
7 バロシュ FW  MF  4 ヴィルヘルムソン
  28 ロージ
FW 23 ヴチニッチ
ティアゴ
クリス
シェルストレーム
フレッヂ
イエローカード ペッロッタ
ピサーロ
レッドカード
トゥララン 出場停止選手
戦線離脱中選手 アクイラーニ
パヌッチ

アウェイゴールの妙

開始早々からチャンスを作ったのはリヨンでした。
センターサークル付近であろうとファウルを受けると、その時点で好機になります。
なぜならジュニーニョ・ペルナンブカーノがいるから。
相変わらずの高精度なボールを際どい所に放り込み、ローマゴールを脅かし続けました。
しかもリヨンは彼頼みでないから強いのです。
左から切れ込むマルダは、完全にカセッティを手玉に取り、中央のフレッヂも根っからのCFである事を証明するかの様な絶妙なポジショニング。
それをサポートするティアゴも効いている。
ゴールラッシュもあるかも!?
ジェルランに集まったサポ達も心を踊らしていたに違いありません。

しかし、ローマはリヨン以上にしたたかでした。
且つ攻撃的精神を失っていませんでした。
今季のローマはかなり期待していたんですよ。
なにせ"0トップ"のインパクトが強烈でしたからね。
でもセリエでも勝ち切れていない試合が続いていたローマ。
やはり中盤に過度の負担がかかる0トップを年間通じてやるのはキツイのか?
そんな風に試合前は思っていました。

でもこの日のローマは違いましたよ。
0トップの破壊力が存分に活かされていました。
それが効力を発揮したのも1stlegが0-0だったから。
この0-0が両者にとって悪い結果で無かったのは、ローマ側からすれば「アウェイゴールを取られなかった」リヨン側からすれば「アウェイで負けなかった」からであります。
つまりローマにとってのこの試合の焦点はアウェイゴール奪取。
1点さえ取りさえすれば、リヨンは2点必要になってくるので随分と楽になるのです。

こういう状況だと有効なのはカウンターアタックです。
そしてそこで活きてくるのが0トップ戦術、つまり2列目3列目の選手がドンドン前線に出て行くスタイルです。

ローマが奪った2得点は共に後ろの選手の飛び出しによるものでした。
先制点は攻められてる時間帯で左SBが上がっていた事が素晴らしい。
2点目もトッティが下がりマンシーニが上がるという定石通りの追い越しでした。
取った時間帯も良かったし、得点の内容も良かった。
先制点は見事なキヴの逆回転ミドルパスからトネット、トッティと全てダイレクトでのゴール。
2点目もトッティのパスの判断、そしてマンシーニの漫画の様な跨ぎフェイント。
精神的にもリヨンに与えたダメージは大きかった事でしょう。

0-2にされても、まだリヨンには45分間残されていました。
しかもベンチにはビルトール、シェルストレーム、ベンゼマ、バロシュと駒も揃っていました。
リヨンの実力をもってすれば45分間で3得点奪ったとしても、それは奇跡でも何でも無い。
それだけのチカラがリヨンにあったのは事実。
でもローマにシャットダウンするチカラがあったのもこれまた事実な訳でした。
ローマは精神的にも優位に立ってた訳ですからね。
尚且つドニがあたっていた。

リヨンにとっては敗退の原因が見つけにくい試合でしょう。
180分間通してみても、悪かった点を探す方が難しい。
強いて言うなら先制点奪われただけで時間はまだ充分あったのに過剰に焦ってしまった事ぐらいでしょうか。
ローマの充実ぶりを称賛する方が正しいですかね。
R-16で散るにはあまりにも惜しいチームです。

興奮度:50%

MOM:ドニ