タイトル | アメリカン・ヒストリーX (1998年 アメリカ) | |
監督 | トニー・ケイ | |
主演 | エドワード・ノートン | |
鑑賞日 | 2015年12月29日 | |
一言 | テーマがテーマだけに、酷評は出来ない部類の作品だと思うんですよ。 なので、そういう作品にこそダメなものが多いんですが、これは違った。 見入ってしまうパワーが、作品にありましたよ。 流れとしてはベタなんです。 父親を黒人に殺された事によって、白人至上主義になってしまった青年が主人公。 そして彼の弟も主人公と言えるかな。 彼ら兄弟が軸となり、物語が進んでいきます。 青年は完全なワルとなり、仲間内からも崇められる存在に。 自宅に強盗に入った黒人を躊躇いなく射殺して刑務所送りとなりますが、それも「武勇伝」になりました。 (どうでも良いけどさ、この件で過剰防衛って事で3年ムショ暮らしってのは厳しいよね。 相手も銃持ってた訳やねんから、殺しても致し方ない面もあったと思うのよねぇ) で、話は彼がムショから出てきてからが本番。 ムショですっかり心入れ替えるのよね。 白人も黒人も無いよ!!って事に気付くのよ。 黒人に優しくされて、白人に迫害されたからっていう理由は、それまでのワルっぷりから考えたらチョット弱いなとは思ったけど(苦笑) とはいえ、怒りが何も生み出さない。 怒りが幸せにしてくれた事はない、と気付いたくだりがこの映画の描きたかった所でしょうか? あんなに急激に心変わりするにはインパクト弱いなぁとは思ったけど。 ラストは暴力の連鎖というか、この後どうなっていくの? っていう流れで終了。 賛否両論産まれそうな終わり方で、ちょっとズルいとは思ったけど無難なフィニッシュかな。 過去に固執するもの、変わるもの変われないもの。 「抗争は終わらない」って言葉があったけど、正にそれで一朝一夕でどうにかなるものでもない。 差別をなくそう、って単純な話じゃないからね。 結局はそれぞれに利権が絡み、一般人の心情だけでどうにかなる話じゃないから。 |
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個人的評価 | 70点 |