06-07 UEFAチャンピオンズリーグ グループE 第1節 |
||||
2006.9.13 スタッド ジェルラン
|
||||
2
|
2-0
|
0
|
||
0-0
|
||||
フレッジ(11分、ジュニーニョ) |
得点
|
|||
ティアゴ(31分、ゴヴ) | ||||
メンバー
|
||||
1 クペ |
GK
|
1 カシージャス | ||
12 レベイェール 3 クリス 4 ミュラー 20 アビダル |
DF
|
11 シシーニョ 5 F・カンナバロ 4 セルヒオ ラモス 3 ロベルト カルロス |
||
28 トゥララン 21 ティアゴ 8 ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(C) (73分 6 シェルストレーム) |
MF
|
6 M・ディアッラ 8 エメルソン 23 ベッカム (55分 14 グティ) 7 ラウル(C) (69分 10 ロビーニョ) |
||
11 フレッヂ (78分 22 ビルトール) 14 ゴヴ (82分 2 クレルク) 10 マルダ |
FW
|
17 ニステルローイ 18 カッサーノ (HT 19 レジェス) |
||
クペ
レビユル クリス ミラー アビダル トゥララン ティアゴ ジュニーニョ ゴヴ マルダ フレッジ |
布陣
|
カシジャス
シシニョ カンナ ラモス ロベカル ディアラ エメルソン ベッカム ラウル ニステル カッサノ |
||
sub
|
||||
30 ヴェルクートル | GK | GK | 13 ディエゴ ロペス | |
29 スキラッチ | DF | DF | 15 ラウール ブラボ | |
15 A・ディアッラ | MF | 24 メヒア | ||
19 ベンゼマ | FW | MF | 26 ハビ ガルシア | |
レベイェール | イエローカード | セルヒオ ラモス ロベルト カルロス F・カンナバロ M・ディアッラ |
||
レッドカード | ||||
出場停止選手 | ||||
カレウ カサパ |
戦線離脱中選手 | サルガド ロナウド |
1年前のVTR
1年前と同じ日に同じ場所で同じチームが対戦します。1年前の開幕戦の再現となったこの試合。その内容まで1年前を再現していました。1年前はリヨンの圧勝劇でしたが、それがこの夜にも繰り返されました。試合前には「1年前の再現にはならないだろう」という意見が多数でした。その一番の理由はディアラの存在。奇しくもリヨンからマドリーへの移籍となったディアラ。つまりリヨンはディアラという大きな存在を失い、マドリーはディアラという大きな戦力を得たのです。これがあるから1年前の再現にはならないだろうという訳。でもそれはこの日に限っては誤りでした。リヨンはディアラの離脱の影響を受けておらず、マドリーはディアラ加入の「プラス」を発揮出来なかった。リヨンがディアラ不在を感じさせなかったのは、それほど大きな衝撃ではない。というのも基本的に主力の流出という宿命を背負って戦わなくてはいけないんですよ、フランスやオランダのチームってのはね。実際リヨンも毎年主力獲られてます。最近の主だった所でも、エヂミウソン(→バルサ)、ドラソー(→ミラン)、エッシェン(→チェルシー)とメガグラブにドンドン奪われてる訳ですよ。だからディアラが抜けてもそんなに影響は無いと思っていたのですが、この日に関してはそれが当たりました。ディアラの代わりに入ったトゥララン1人のチカラでディアラの穴を埋めたというよりは、チーム全体でディアラの穴を埋めてる、またはディアラに依存しないスタイルのフットボールをしている、と言えるでしょう。勿論トゥラランのパフォーマンスも悪く無かった。ただ今後「ディアラがいれば・・・」って試合は確実に出て来ると思う。昨季「エッシェンの穴は埋まった」と思ってたけど、やっぱりミラン戦なんかは「エッシェンがいれば・・・」って思ったもんね。だからとりあえず「この日に限っては」って話です。マドリーにディアラがフィットしていなかったのも「この日に限っては」って話にしたいでしょう。ただマドリーの問題としてはディアラがフィットしていなかったんじゃなくて、チーム全体が彷徨っていた事が問題なのです。全く方向性が見えて来なかった。まだリーガ開幕して2試合やっただけなんで、ガッチリとチームが出来てる方がおかしい訳ですが、それでも意図が無さ過ぎるチームです。カペッロといえば「守備」な訳ですが、その守備がグダグダ。「名前」は揃ってるので、時間が解決してくれそうにも思うのですが、この日に限っては「カシージャスが孤軍奮闘」っていう例年のマドリーそのもの。で、攻撃もグダグダ。まずカタチが全く無い。マイボールになっても、選手が「さてどうしよ?」って考えてるシーンが非常に目につく。昨季までならジズーがいたので「とりあえずジズー」みたいなのが良いか悪いかは別にしてあったけど、それが無いから全員迷ってる。ドリブラーがいるわけでも無いので、自然と攻めは中盤を省略した単調なロングボールばかりというおよそマドリー「らしくない」攻め。エメルソンとディアラのドブレピボーテは世界最高なんですけど、攻めに関してだけ言えば「一流」ですら無い。後半ようやく攻めのカタチが出て来たマドリーですが、それはレジェス、ロビーニョといったドリブラー、グティというゲームメイカーの存在以上に、リヨンが流していたから。2点を奪い余裕をかました横綱フットボールをしていたから。なのであまり参考にすらなりません。前半は最高にスペクタクルな45分間だったけど、後半は半分以下の内容でしたからね。これはもうリヨンの風格と言えますね。それにしてもジュニーニョ。素晴らしかった。全てのFKがカシージャスの脅威でした。不調なんて言ったの誰???ありえない破壊力は今季も健在じゃないですか。センターサークル付近からですら射程圏内ですよ。もう存在自体が反則です。勿論セットプレーだけで無く、流れの中でもゲームメイカーとしての存在感は絶大。この日のマドリーになかったのは全くもって「ジュニーニョ」ですよ。更に言えば「マルダ」も無かった。最初に観た頃は左SBも出来る単なるマルチロールな選手、ってだけやったのに、ドンドン成長してますね。10番も全く違和感なくなりました。彼のダイナミズムがリヨンにもたらした効果、及びマドリーを追い詰めた効果は計り知れません。結局シシーニョ、ベッカムを封印出来ましたからね。後ろにアビダルという安心出来る選手がいるから出来るとも言えるけど、それでも評価を下げるには至りません。前途洋々のリヨンと前途多難なマドリー。今の時点では1年前のVTRを観ている様ですが、さてGLが終わる頃にはどうなっていますか???
興奮度:80%
MOM:マルダ