04-05UEFAチャンピオンズリーグ グループH第6節

2004.12.7 パルク デ プランス
1
1-1
3
0-2
パンクラト(37分
得点
セマク(28分、バグネルラブ
  セマク(64分、バクネルラブ
  セマク(70分、イグナシェビッチ
メンバー
1 レティジ
GK
35 アキンフェエフ
   
2 ピショ
  (73分 28 リュボヤ)
24 ピエールファンファン(C)
6 ジェペス
22 アルマン
DF
4 イグナシェビッチ
2 センベラス
  (54分 退場)
6 A・ベレズツキ
 
 
14 シセ
23 エムバミ
  (7分 5 メンディ)
  (90+1分 退場)
19 サナ
7 パンクラト
27 コリドン
  (63分 10 ボスコビッチ)
MF
8 グセフ
22 アルドニン
  (58分 24 V・ベレズツキ)
25 ラヒミッチ
18 ジルコフ
5 セマク(C)
20 ヤロシク
  (90分 19 ライザンス)
 
 
9 パウレタ
FW
11 バグネル ラブ
   
         レティジ

ピショ  ピエール   ジェペス  アルマン

   シセ    エムバミ    サナ

     パンクラ    コリドン

         パウレタ

布陣
        アキンフェエフ

  イグナシェ  センベラ  ベレズツ

グセフ   アルドニ  ラヒミチ  ジルコフ

     セマク      ヤロシク

         バグネル

sub
16 アロンゾ GK GK 1 マンドリキン
20 エウデル DF DF 28 シェルシュン
8 ヘイナウド FW MF 10 フェレイラ
12 オグベチェ   FW 14 キリチェンコ
  23 ダドゥ
ピエールファンファン
メンディ×2
イエローカード センベラス×2
ジルコフ
メンディ(Y×2) レッドカード センベラス(Y×2)
出場停止選手
ロテン 戦線離脱中選手 オリッチ
カルバーリョ
オティアー

観戦レポ

1強3弱のこのグループ。
最後の椅子をかけてチェルシー以外の3チームが最終戦に挑みます。
まず勝ち上がりの条件ですが、PSGはポルトの結果に関係無く、とにかく勝てば突破が確定。
引き分けてもポルトが引き分け以下ならOK。
CSKAはとにかく勝たない事には望み無し。
勝って、ポルトが引き分け以下なら勝ち上がれますが、もしポルトが勝つと脱落。
つまり他力本願です。
ポルトもとにかくまずは勝たないと何も道が開けません。
その上でPSGが引き分け以下の結果じゃないと突破出来ません。
つまりこちらも他力本願。

と、まぁこんな状況なんですよ。
この時点で一番突破の道が明るいのは誰が見てもPSG。
ホームで戦えるし、とりあえず勝てば他の結果に関係無く突破出来るんですから。
引き分けでも可能性有るしね。
そ〜んな比較的楽な条件だったのに、何故PSGはボロ負けしちゃったのか?
その辺りを検証していきたいです。

超満員のパルクデプランス。
サポーターの後押し、雰囲気も申し分無く、環境は整ってました。
そんな中でキックオフ。

まず痛かったのが、開始早々のエムバミの負傷
5分ぐらいの接触プレーで倒れ、そのまま起き上がれませんでした。
この時間帯に中盤のダイナモを失った影響はとてつもなく大きく、これが前半CSKAにず〜と攻められっぱなしだった最大の要因と言って良いでしょう。
代わったメンディのプレイが悪かったとかそんな事じゃなくって、全然中盤でプレスが効いてなかったもん。
で、ディフェンスラインはズルズル下がるし、そのくせ人は多いのにマークは全然掴めてない、っていう最悪な守り。
あれだけ常にエリア内でフリーにさせちゃってると3失点も必然。
いやよく3失点で済んだよ。
エムバミ離脱の精神的ショック、混乱、って所で同情の余地はあるけど、それにしても悪過ぎた

そんな圧倒的サンドバック状態だったのに、とりあえず同点に追い付いたのには驚きを隠せませんでした。
たった1回のセットプレーを見事に得点に結びつけた集中力はお見事。
パウレタの強烈なシュートをGKがこぼした所をパンクラトが詰めた訳ですが、パウレタの点取り屋としての才能には敬服致します。
パウレタは後半も見た事の無い様な高い集中力、引き締まった表情を見せ、駄目駄目PSGの中で一際目立ってました。
彼を生かす事が出来れば、こんなスコアにはならなかったろうに。

実際後半はパウレタに率いられ、出だしから鋭い攻勢を見せ、センベラスを退場に追い込んだまでは完璧でした。
前半あれだけボコボコにやられてたのに後半持ち直した事と、CSKAが10人になった事で、PSGの勝利はカタイな、と思ったのは私だけでは無いでしょう。

でもねPSGの病状は想像以上に深刻でした。
正直、セマクを褒めたいですよ。
こんな大事な試合でハットトリックなんて、中々出来ない。
素晴らしいキャプテンですよ。
しかし、そんな気持ちも吹っ飛ぶぐらいPSGのディフェンスが甘かった
甘過ぎやで、なんでそんなにザルやねん、と。
ピエールファンファンやジェペス等、対人プレーに強い屈強なCBがいるのに何故?
レティジも何度かファインセーブを見せ、実際3失点全てGKの責任では無かった。
むしろ良いGKですよ。
では何故?

結局全員のディフェンス意識なんでしょうか?
CSKAが最後まで途切れない運動量で常にボールを追いかけてたのが象徴的です。
その筆頭がラヒミッチアルドニンで、中盤での運動量、ボール奪取が素晴らしかったです。
CSKAにあってPSGになかったのが、これですわ。

終盤にはパリサポからの大ブーイングを浴び、逆にCSKAがボールを回してるとパリサポが「オーレ!オーレ!」の大合唱。
いつの間にか完全アウェイ状態です。
見ていて可哀想になりましたが、そんなサポの行動も納得しちゃう程に悪かったのも事実。
ロスタイムには必要無いプレーで退場者まで出しちゃったPSG。
内容にふさわしい終わり方でした。

快心の勝利で、チェルシーさん頼みますよ〜、ってな具合のCSKAですがアブラモビッチの根回しが通じる訳も無く、ポルトが勝利。
ポルトの進出を手助けした格好でGL敗退が決まっちゃいました。
ですが、胸を張って帰れますよ、この内容だったら。
グセフ、ジルコフのサイドアタックは見事だったし、中盤の底を含めたトータルディフェンスも完璧。
アキンフェエフも若いのに、こんな大試合でも落ち着いてました。
セマクは誰が見てもMVPですが、ラブもディフェンスを引き連れまくったり、ナイスアシストで勝利に貢献しました。
そして何より最後まで途切れない運動量と集中力、全員に意思統一された戦術、とここで散るには惜しい素晴らしい内容を最後の試合で見せてくれました。

満足度:75%

MOM:セマク