過去の今週アツかったアノ人!

管理人が1週間の中で見た試合の中から最もHotなプレーをしていた選手をピックアップしていきます。
3/1~3/7
ヴァンサン・カンデラ
ASローマ
DF
32
フランス
今季イマイチ調子が上がらないローマはCLバレンシアとのアウェイ戦での快勝を1つのきっかけにしたい所。
そんな中で迎えたセリエA第23節エンポリ戦inオリンピコ。
しかし、この日もエンポリに先制を許してしまう展開。
モンテッラ、トッティラインで同点に追い付き、折り返した後半。
チームを勝利に導いたのは、この人!
爆発的なフリーランニングでペナルティエリア内に進出すると、後方からのロビングをダイレクトでフリーのモンテッラへ。
モンテッラは押し込むだけの決勝点。
何か状況が変わった?っと思わせるローマの戦いぶりの中でも象徴的なシーン。
まがいなりにも昨季セリエ2位のローマ。
右サイドのカフーと共に、やはりこの人のサイドアタックも復活に欠かせない武器。

3/8~3/14

ジャンルカ・ザンブロッタ
ユヴェントス
MF
19
イタリア
セリエA第24節アウェイでのウディネーゼ戦。
デルピエロもネドベドもいないユーベで、攻撃を牽引したのは、この人!
特に前半は独壇場。
左SBの位置から果敢に攻め上がり、正確なクロス、意表を突いた鋭いミドルシュートでウディネゴールを脅かす。
そして後半、決勝点も彼の左足から。
完璧なインターセプトから間髪入れずアーリークロス。
ハイクオリティのボールは2人のDFの間に入ったトレゼゲにドンピシャ!
このフランス人ストライカーのボレーも素晴らしかったが、一連のザンブロッタの戦術眼、状況判断、技術が光った得点だった。
CLホームでのマンU戦の悪夢を振り払うパフォーマンスで、首位を走るセリエ、修羅場を迎えるCLデポル戦に向けて視界良好か。

3/15~3/21

クレイグ・ベラミー
ニューカッスル・ユナイテッドFC
FW
10
ウェールズ
負ければ敗退が決まってしまうチャンピオンズリーグ2次GL最終節。
ノッけから実力を発揮したのが、この人。
持ち前の類い稀なるスピードでバルサDFラインの裏を突きまくりました。
シアラーとのコンビで抜け出たり、独力でアンデションをブッちぎってクロスを放ったり、FKをヘッドで合わせたりと、他会場のインテルに無言のプレッシャーをかけます。
この日、ベラミーが放ったシュートは実に9本。
そのどれもが、見ている側にとって「アッ」と言う物だったが、枠内シュートは、たったの1本。
その1本はシアラーからの完璧なラストパスだったが、GKに「当たって」しまう。
結局チームも敗れ、ベラミーのゴールもなかったが、セントジェームズパークの観衆同様に惜しみない拍手を送りたい。

3/22~3/28

ニコ・コヴァチ
FCバイエルン・ミュンヘン
MF
8
クロアチア
ブンデスリーガ第26節、ホームでのハンザ・ロストック戦。バラック、イェレミース、サリハミジッチ、ツィックラー、ショル、ダイスラーと怪我人だらけの「FCハリウッド」。しかし、この男がいました。前半から低く抑えた鋭いミドルシュートを連発。そして後半には、決勝点となるOGを導いた。ゼ・ロベルトの折り返しをエウベルではなく、ロストックDFが叩き込んでしまった訳だが、そのゼ・ロベルトへ完璧なスルーパスが通った時点で勝負アリ。勿論送り主はN・コヴァチ。首位を独走し続けるバイエルンは、レギュラー以外も歴戦の強者揃い。そして、出ればキッチリ仕事しちゃうんだから、今年のバイエルンの1人勝ちが頷ける。

3/29~4/4

ハイム・レヴィヴォ
イスラエル代表
MF
8
ガラタサライ(トルコ)
EURO2004予選フランス戦。ホームゲームとはいえ、政治情勢の関係でイタリア・パレルモで行われたこの試合。しかも相手はフランス。不利な状況が重なるゲームで、「前半2分の衝撃」を演出したのは、この方。アフェクへの完璧なスルーパスを左足アウトサイドで通した。アフェクのシュートも見事。試合は地力に勝るフランスがジダンのラッキーゴールもあって勝ちましたが、フランスに勝るとも劣らないパス回しや、鋭い出足、勝利への執念で楽しませてくれたイスラエル代表。その中心に君臨し、決定的パスを何度も通し、自らも果敢にシュートを打っていたレヴィヴォに敬意を表したい。レヴィヴォは去年の8月には、CL予選3回戦でフェネルバフチェの10番としてフェイエノールトと好勝負を披露していたのですが、今はフェネルバフチェのライバルチーム、ガラタサライで10番を背負っているみたいです。それだけでも凄い事ですよね。セルタでもレギュラーでやってたみたいだし。31歳を迎えても、まだまだ充実のレフティーです。

4/5~4/11

フェルナンド・モリエンテス
レアル・マドリードCF
FW
9
スペイン
リーガ・エスパニョーラ第28節。ベルナベウでのラーヨ・バジェガノ戦。格下相手に終了間際まで0-1と大苦戦。ラスト7分、ロナウドに代わり投入されると、イエロのロングフィードを合わせて、殊勲の同点弾。なんと、これが今季リーガ初ゴール。ロナウドの加入、グティの好調、ポルティージョの台頭、そして度重なるケガで今季は全くと言って良い程、出番が無かったためだ。その後ポルティージョの逆転ゴールも飛び出し、トドメは再びモリエンテス。フィーゴのスルーパスを豪快に蹴り込んだ。皮肉にもCLに向けてジダン、マケレレ、エルゲラを温存した試合でチームを救う大活躍。自らの誕生日を祝うとともにデルボスケへの最大のメッセージにもなった。

4/12~4/18

ヨハン・ミクー
ヴェルダー・ブレーメン
MF
10
フランス
ブンデスリーガ第28節バイエルン・ミュンヘン戦。1-0勝利の決勝点をあげたのが、「ジダンの影武者」ことミクー。完全にカーンのタイミングを外した見事なフィーゴばりのループシュート。前半13分の先制点を全員で守りきっての勝利。この1勝は凄い事なんです。どれくらい凄いかと言うと、バイエルンが負けたのは、第11節(02・11/3)以来の今季たった3敗目。ちなみにこの時もブレーメン。さらにホームで負けたのは、エッベ・サンドのハットトリックに沈んだ00-01シーズン第29節(01・4/14)のシャルケ戦以来なんです。つまりバイエルンがホームでうなだれる姿は、2年ぶりの衝撃映像。CLでは、負けてるけどリーガに関しては無敵だったのです。この日も「バイエルンキラー」ぶりを発揮したブレーメン、値千金のゴールを決めたミクーを褒めるしかないですね。

4/19~4/25

フィリッポ・インザーギ
ACミラン
FW
9
イタリア

CL準々決勝2nd legアヤックス戦。チームを敗退から救ったのがピッポ。チームを勢いづける先制ゴールをヘッドで確実に叩き込むと、同点に追い付かれた2分後にもエリア内に果敢に切り込み同点アシスト。そしてそして、圧巻はロスタイム!2-2、3点目を取らないと敗退の絶望的な状況での決勝ループシュート。記録は押し込んだトマソンのゴールだったけど、押し込まなくても入っていたので99%ピッポのゴールでした。個人的にアヤックスを応援していたので、唖然としてしまった。あの時間になっても諦めない執念と、それを支える天性のゴール嗅覚。敵に回してこれ程イヤなCFもいない。シェフチェンコと共にミランの2トップは危険すぎます。

4/26~5/2

ミヒャエル・バラック
FCバイエルン・ミュンヘン
MF
13
ドイツ

「バイエルンは、4月中にマイスターシャーレを掲げるだろう。」ブンデスリーガを独走する常勝軍団に対して随分前からそんな声が聞かれていた。しかし、最近3試合は1分2敗と、やや足踏み。やはり優勝はそう甘いものでは無い、と感じていた。だが、この男が帰って来ると話は別でした。ドイツが誇る小皇帝は3/8の第24節レバークーゼン戦以来の久々の復帰を果たすと、貫禄の先制アシスト。ピサロからのボールを完全に独自のタイミングで芸術的なスルーパス。私、唸っちゃいました。今季アウェイでたった1ゴールと内弁慶ぶりが揶揄されているエウベルでも、こんなパスを頂いた日には外す訳にはいきません。先制バイエルン。ヴォルフスブルクはホームながら力不足で、追加点を浴びるとジ・エンド。バラックが制圧する中盤で殆ど仕事ができませんでした。もうエッフェンベルクもいないしね。シュツットガルト、ドルトムントが引分けた為、ホントに5月を待たずして優勝しちゃったバイエルン。まだ第30節ですよ。その大きな原動力となったのは期待通りの活躍を果たしたバラックである事は間違い無いですね。天晴れ!

5/3~5/9

ジェンナロ・ガットゥーゾ
ACミラン
MF
8
イタリア

ヨーロッパのカップ戦で初めて実現した偉大なるミラノデルビー。世界中が注目する第1戦で、文字通りアツいプレーを見せてくれたのが、このお方。1人で中盤の底を切り盛りする姿もさる事ながら、アタックエリアにも、しばしば侵入。右サイドでファウルを誘えば気合い充分の表情でミラニスタを煽り、決定的シュートをトルドに弾かれると、地面を何度も何度も叩いて悔しがるその姿は、まさにガットゥーゾの真骨頂。終盤には足をつってしまい、レドンドと交代してしまったが、完全燃焼した彼に賛辞を贈りたいと思います。

5/10~5/16

パベル・ネドヴェド
ユヴェントス
MF
11
チェコ

ユーヴェに2年連続のスクデットをもたらす大きな原動力となったそのチカラは、CLという大舞台でも如何無く発揮された。セミファイナル第2戦、滅多に客席が埋まらないデッレ・アルピだがディフェンディングチャンピオンを迎え撃つ、となっては話は別。その大観衆を虜にしたのは、マドリーのスタープレーヤー達では無く、この男でした。最も輝いた瞬間は、裏への飛び出しでイエロを置き去り、叩き込んだ決定的な3点目のゴールだったが、90分間休む事なくピッチを縦横無尽に駆け回る姿こそが彼の真骨頂。まさにダイナモ。このままの活躍でビックイヤー獲得、となればバロンドール受賞も現実味を増すだろう。しかし、その大事な決勝にはサスペンションで出られません。マクマナマンを倒してしまってイエローカードを受けた後のネドヴェドのうずくまり方が、何とも痛々しかったです。

5/17~5/23

クリスチャン・ドーニ
アタランタ
MF
27
イタリア

大詰めのセリエA第33節。毎年アツいが参加したくはない残留争いに堂々参戦中のアタランタ。既に降格が決まっているコモをホームに迎え、確実に勝点3を取って、レッジーナとの差をつけたい所でしたが、先制はコモ。しかもポストに跳ね返ったボールを決められる運の無さ。余裕が無くなり、本来なら格下のはずのコモに優々ボールを回されるは、マイボールにしてもミス連発だは、前半ロスタイムにはベッレッタが赤紙で10人になっちゃうはで、スタンドは静まり返ります。しかし、ここからが漫画のような展開。オフサイドの判定がPKに覆り、まずは、プレッシャーのかかる中をドーニ主将が冷静に決めて同点。しかし、一向に良くならない内容、更に10人のハンデで運動量激減。ここまでか、という状況で神がかり的な決勝点を決めたのもドーニ。ゴール直後、嬉しさのあまり倒れ込んだのかと思いきや。完全に足がツッていました。ゴールを決める前から既にフラフラだったドーニ。しかし、ここぞという瞬間のチャンスを逃さないチカラは、流石にイタリア代表。決着が持ち越された残留争いのキープレイヤーである事は、間違いないですね。

5/24~5/30

ジーダ
ACミラン
GK
12
ブラジル

CLファイナル。夢の大舞台で存在感を存分に示したのがジーダ。PK戦はGKにとっては目立てる場面として非常にオイシイのですが、懸かってるタイトルの大きさがハンパじゃない中、大きなプレッシャーがかかる中で、やってくれました。ユーベGKは、ブッフォン。誰もが認める天才なので相手にとって不足なし。そういう中での3本のストップは称賛に値します。勿論、トレゼゲ、サラジェッタ、モンテーロいずれもコースが甘かったのは事実。しかし昨年までの、SUBでベンチを温め、安定感の無さや時折やってしまう大チョンボを非難され、ブラジル代表での定位置もベンチという状況を考えると大きな進化です。今季は、アッビアーティの故障中のチャンスを上手くモノにし、潜在能力を発揮。セミファイナルを負傷で出れなくとも決勝での起用というアンチェロッティの信頼に見事に応えました。今季のビックイヤー獲得に欠かせなかった1人でした。

5/31~6/6

ロベルト・アジャラ
バレンシアCF
DF
4
アルゼンチン

白熱の優勝争いが続いているリーガ・エスパニョーラ。ラ・レアルとマドリーのデッドヒートに首の皮一枚つながっているデポル。どうやらこの3チームに優勝は絞られた第36節、マドリーはベルナベウでセルタと痛い引分け。勝てば大きく前進のラ・レアルの前に立ちはだかったのが、昨季覇者バレンシア。バレンシアとしても来季のCL出場権獲得に向け負けられない一戦。しかし、ここにきてキリー、ミスタ、ルフェテ、アングロ、ペジェグリーノ、C・トーレスが出られない苦しい台所事情。そんな中で守備を支える期待がかかるのは、この人アジャラ。しかしニハートの侵略をストップして、まずイエロー喰らっちゃいます。前半から際どいプレーを連発していたアジャラ。この時点で退場の予感はプンプンしていたのですが、やはりやっちゃいました。59分センタリングを手で止めて2枚目のイエロー。10人での戦いを余儀なくされてしまいます。その後はシュートの嵐を防いだカニサレスの活躍もあって何とか引分け。デポルは勝利し可能性を近付け、混戦のリーガは、まだまだ続きます。え、アジャラ活躍してないじゃないかって、おっしゃる通りです。でも個人的に熱かったんですもの(^○^)

6/7~6/13

ファブリシオ・コロッチーニ
アルゼンチン代表
DF
2
アトレティコ・デ・マドリー

日本代表国際親善大会・キリン杯に参加したアルゼンチン代表。ベロン、クレスポを筆頭に主力のほとんどが参加しなかった中での4-1の圧勝劇に貢献したのが、この人。3バックのセンターに陣取ると、日本代表のユルユルアタック陣を完全にストップ。CKから、ご愛嬌で秋田豊にヘディングゴールを許したものの、流れの中では別格の1対1の強さ、鋭い読みのカバーリング、ファウルをする必要もないかのような的確なスライディング。前に後ろに左に右にと、縦横無尽の活躍。ま、これくらいは普通ですかね。

6/14~6/20

アレクサンダー・モストヴォイ
セルタ・デ・ビーゴ
MF
10
ロシア

リーガも遂に残り2試合となった第37節。セルタのホームにはソシエダが乗り込んで来ました。現在首位。この日のマドリーの結果次第では優勝まで決まってしまう状況で俄然燃えるソシエダ。4位セルタが戦う理由は、マドリーを助ける為では無く、自らのCL出場の為。そして勝負所で強かったのが、ロシアの皇帝、セルタの英雄モストヴォイ。先制点?これも挨拶代わりに過ぎませんでした。2点目?気合いのヘディングはソシエダの戦意をそぐものでした。しかし、2得点なら追いすがったニハトと同じ結果。彼が最も輝いたのは、決勝点となった3点目。絶妙のタメでタイミングをずらし、ミドのごっつぁんゴールを陰ながら演出。さりげない動作が修羅場を潜ってきたベテランのなせる技か?マドリー、ソシエダと続いた連戦で計3得点の大活躍。世界中が注目している中でキッチリ目立つあたりが憎い。最終節はバルセロナと対戦するモストヴォイ。目標のCL権も獲得したんだし、ゆっくり休んで下さい。

6/21~6/27

ロベルト・カルロス
レアル・マドリードCF
DF
3
ブラジル

リーガ最終節。勝てば29回目の優勝が懸かる中で迎えたアスレチック・ビルバオ戦。ホームで戦えるとはいえ、引分けさえ許されない中なので相当なプレッシャーがかかります。そのような状況で、いつも通りのパフォーマンスを見せたのが、この悪魔の左足を持つ男です。ウラを気にする事なくいつもの爆発的なスピードで攻め上がり、フィーゴのスルーパスに抜け出すと判断良く中へ折り返して、怪物の先制点をアシスト。これで決まりかと思われたが、ビルバオが食い下がり同点となった事で、この試合のハイライトシーンがロスタイムに訪れます。ゴール前での直接FK。蹴るのは勿論フィーゴでもジダンでもイエロでもなく、この人。悪魔が宿ったそのボールは、人壁をものともせず、GKにチャンスを与える事無く、観衆に瞬きをする暇すら与えずにネットに突き刺さりました。ロベカルの代名詞と言えば直接FKですが、ゴール決定率という点ではミハイロビッチやゾラ、ファン・ホーイドンク、デルピエロ、バッジョ、イアン・ハートの方が上という声も聞かれます。しかし、こんなにも強烈なインパクトを残せるFKを蹴れるのは彼しかいないでしょう。かくしてブラジルコンビの活躍もあって、リーガは終わってみれば順当にマドリーの優勝で幕を閉じたのでありましたとさ。

6/28~7/4

ティエリ・アンリ
フランス代表
FW
12
アーセナル

FIFAコンフェデレーションズ杯決勝戦。開催前からロクでもない大会と認識されていたが、実際決勝までの試合内容の低調さは、目を覆うばかり。しかし偉大なるフォエ選手が帰らぬ人となってしまった事で、この決勝戦だけは、皮肉にも締まった試合となりました。その中でも別格だったのが、この人。プレミアの疲れもどこへやら、トリッキーなプレー、安定したボールさばき、鋭い動き出し、そしてゴールデンゴールと、2トップを組むシセと比べてみてもそのクォリティーの高さは際立っていました。カメルーンは、試合が出来る精神状態なの?と思っていましたが、逆にフォエ選手の為にも、という所が強かった様に思えます。それにしても、どうせならもっと彼にふさわしいハイレベルな大会で死なせてあげたかった気がします。その辺りは、アンリも無念に感じているのでは?

7/5~7/11

森 勇介
京都パープルサンガ
DF
29
日本

天皇杯優勝の栄光も何処へやら、J1リーグファーストステージも10節を終えた段階で最下位に喘ぐ古都のチーム。エンゲルス監督の姿も既に無く、エースの黒部は依然故障中。中断期間を経てムードを変えたい中で迎えた第11節、無敗の名古屋へ乗り込みます。4-4-2へのシステム変更も空しく、決定機も作れないまま先制を許し、敗戦ムードの中、木村総監督は、この男に出番を与えます。後半10分、冨田に代わってピッチに登場すると、本職の右SBではなく、また今季京都でこなしてきた右SHや守備的MFでもなく左SBに入ります。ハイライトは、その3分後。左サイドを駆け上がると鋭いセンタリング、高秀宗は思いきり良くネットに突き刺すだけでした。同点ゴールのアシストだけに留まらず、膠着していた前線を活性化させ、スムーズな攻撃参加、安定したディフェンス。そして、バー直撃のあわやのミドルシュート。アウェーで何とかドローに持ち込めた最大の功労者でしょう。警告多発が改善されないという例をみない解雇理由で仙台から半ば拾われる形で入団した京都。ヴェルディ時代ピクシーに遊ばれていた姿は影も形も無く、新監督のピム氏と環境さえ合えば能力を発揮できる筈。ゲルトに恩返しをする時が、やってきたようだ。

7/12~7/18

崔 龍洙
ジェフユナイテド市原
FW
10
韓国

「サッカーはミスのスポーツである。」みたいな事を、どこかのお偉いさんが言ってました。「手」よりも不確実な「足」を使う競技だからミスは起こるモノだ、みたいな事を言いたいみたいです。そういう視点において言うと、この日のジェフの5-1という大勝劇は、ベガルタのミスを責めるよりも、そのミスを逃さなかったこの男を褒めるべきでしょう。16分阿部敏之のバックパスミスをかっさらうと冷静に流し込んで先制。21分には直接FKの豪快なシュートが高桑のファンブルというミスを誘う。羽生が押し込み2-0。さらに42分には、もたつくベガルタDFを嘲笑うかのような完璧なスルーパスを山岸に通し、前半で4-0と試合を決める。トドメのトドメは75分、左の坂本からのクロスを2人のDFの間に入り込みヘディングゴール。さらに、85分にはハーフボレーシュートがポスト直撃、ロスタイムには、バー直撃のシュート。最後は、崔龍洙自身のシュートミスのおまけつきですわ。

7/19~7/25

名波 浩
ジュビロ磐田
MF
7
日本

Jリーグ1stステージの天王山、首位攻防戦にヤマハスタジアムは大いに盛り上がりました。市原は勝てば大きく優勝に近付きますが、そうはさせじと立ちはだかったのが、この人!中山隊長、核の福西不在で苦しいチームを1人で牽引。その姿は、まるでレバノン2000の時のようでした。まずは、先制点を演出。名波が蹴ったCKは、ファーでフリーの前田遼一の頭を正確に捉え、リバウンドをグラウが押し込みます。1-2と逆転された1分後には、落ち着き払ってFKを素早くジヴコビッチにリスタート。ジヴコビッチのセンタリングが、同点弾を産みました。「逆転勝利で首位浮上」とは、いかなかったものの、確実に勝点1を積み上げ残り2試合に懸けます。常勝ジュビロは、ここからが強い。プレッシャーなんて微塵も感じない事でしょう。中盤をこの偉大なるレフティーが仕切っている限りは!。って、別にジュビロサポじゃないんですけどね。我がセレッソは、今節もザルザルな守備を露呈しちゃって・・・・。

7/26~8/1

伊東 輝悦
清水エスパルス
MF
7
日本

テルの全盛期っていつだったのか?アトランタでブラジルから点を取り一躍有名になったあの頃?フランスW杯の代表にも選ばれ勢いにも乗っていた98年頃?それとも清水ではバリバリのキャプテン、代表では右も中もこなしトゥルシエに重宝されていたあの頃?答えは、そのいずれでも無い事を証明したのが、優勝を手中に捕えた市原を迎えたこの日のプレー。使い古された表現をすれば優勝へのプレッシャーでガチガチだった市原とは、対照的にフィールドを自由に疾走していました。まずは、先制点の場面。北島のセンタリングにトップ下から飛び込んだ久保山が決めた訳なんですけど見逃せないのは、その前でテルが潰れているんですよね、ニアで。実に3列目から飛び込んでいた計算になります。さらに2点目。市原DFのミスを拾ってドリブルでエリア内に侵入。1人かわしてのシュートは入らなかったけど安がpushして得点。さらにさらに、44分。またしても市原DFのクリアを拾って、安にダイレクトパス。安のシュートは防がれますが好運にも詰めていたテルの前にボールが。難無く決めて3-0。前半だけで勝負を決める立役者だったのは、間違い無くテルでしょう。後半は、得点に絡む事は無かったが、地味な仕事こそ彼の真骨頂とばかりに黙々とプレー。いまだ28歳。ドイツの地に立つ事も夢物語ではないでしょう。なぜなら彼の全盛期は、これからなのだろうから。

8/2~8/8

ハミト・アルティントップ
FCシャルケ04
MF
9
トルコ

恥ずかしながら、この日まで彼のプレーを見た事は無かった。今日まで見た事が無かった事を実に悔しく思う、そんなプレーを披露してくれました。祝ドイツ・ブンデスリーガ開幕。しかも開幕戦からルールダービーという粋な計らい。舞台は超満員のアレーナ・アウフ・シャルケ。ドルトムントに敵意むき出しのゲルゼンキルヒェン市民。そんな中でブンデスデビューの20歳の若者が主役になるなんて誰が予想したでしょうか。のっけからミドルシュートを連発。それも生半可な威力では無い。ヴァイデンフェラーだからファンブルした、とは到底思えない破壊力。ですから39分に25mはあろうかというミドルシュートを叩き込んだ先制点も、むしろそれまでの過程を見ていると必然のゴール。さらに58分のセンターサークルからのドリブルミドルシュートも呆気にとられたが冷静に考えると必然。2-0。この時のシャルケサポの誇らしげな顔と言ったら、もう「俺達が育てた顔」ですよ。まぁ、昨季まで3部リーグのヴァッテンシャイトでプレーしていた移籍金たったの2億1千万円のU-21トルコ代表選手ですからね。一気に値段跳ね上がった気がします。遠距離のFKもガンガン蹴るし、CKキッカーは任されているし、この日何本シュート打ったの?ってくらいにシュート連発だし。そして、そのどれもが目を見張るものというのが素晴らしい。なんてキック力。試合自体は、ダービーらしくロスタイムに同点に追い付かれちゃいましたけどね。そしてそれは皮肉にもアルティントップ君のクリアミスこぼれ球をアモローゾに決められちゃったモノ。あらあら完全にダービー史に名前残しちゃいましたね。

8/9~8/15

カズ
J-WEST
FW
11
ヴィッセル神戸

年に1度のお祭り試合。
お祭りに欠かせないものは、勿論スタープレーヤーです。
「オールスター」と銘打ってる訳ですから、出場選手全員が花形選手な訳なのですが、その中でも抜群の存在感を見せたのがやはりこの人KING・KAZU。
オイシイところがわかっています。観客がどういうプレーで沸くかを知っています。
真剣勝負のリーグ戦では、「無駄」とも言える中盤でのリフティングを披露したり、エリア内では定番のまたぎフェイントを連発。
見ている側が期待している事をやってくれます。
期待と言えば一番の期待はゴール。
3-0と圧倒的J-EASTリードの中でもあきらめていませんでした。
直接FKを僅かに外した直後のCK、同僚シジクレイのヘッドが流れた所を逃がさずpush。
札幌沸騰。やってくれました。
「今をときめく大久保君」(カズ談)に負けず劣らず輝いてましたよ、カズさん。